2023.12.24

『CARNIVAL WAVE~CHRISTMAS DELUXE~』

日時
12月24日 日曜日
観衆
428人
場所
カルッツかわさき
入場式

 まずは試合に先立ち、選手入場式。出場全選手がリングへ集った。
 あいさつは今大会と元日大会の2大会で限定復帰する桜花。
「みなさんこんにちは。本日はwave年内最終戦におこしいただきありがとうございます。
私は今年妊活で欠場しておりましたが、私のわかままで今大会と元日限定復帰することになりました。今年のストレスは今年のうちにということで、今日は対戦相手が5人いるので、5人の顔を蹴っていきたいと思っております。本日全6試合、笑いあり、涙あり、感動あり、waveがいっぱい詰まった大会になっておりますので、応援よろしくお願いします」
 こうしてwave2023ラスト大会の幕が開けた。
1.CHRISTMAS・プレミアムwave(30分1本勝負)
スターライト・キッド(13分25秒、黒虎脚殺)狐伯


 まずはwave初参戦のスターライトキッドが登場。迎え撃つは狐伯。まさにハイスピードな遭遇が見られるか。注目の試合はオープニングマッチとしてラインアップ。
ロックアップからスタート。狐伯がアームホイップに行くと、スターライトキッドもアームホイップでお返しと互角な流れ。狐伯がキッドを蹴り上げると、串刺しドロップキック。
突進する狐伯に、キッドはコーナーを抜け出し、場外に降りると、狐伯の足を引きずって鉄柱攻撃。
「はじめましてwave―!」とキッドは場外で狐伯を引きずり回しながら観客へあいさつ。さらに「盛り上げていくぞー!」とアピールし、リングへ戻す。
キッドはボディスラムからレッグブリーカー。「やり返してみろ、wave、応援が足りないんじゃないのか?」と煽りながらストンピング。狐伯もエルボーで打ち返すものの、キッドはダブルハンマーからコーナーに持っていき、顔面踏みつけ。
狐伯は反転してのニーアタックからドロップキック。
キッドはブーメランアタックからドロップキックを連発。手拍子を要求すると、ライオンサルト。2カウント。エルボーの打ち合いとなり、狐伯のエルボーにキッドも「なかなかやるねえ」と手ごたえ。
さらにエルボー合戦が続き、キッドが6連発続けて打ち放す。狐伯は倒れず。お返しの強烈な一発をぶっぱなすと、キッドもクロスチョップで返す。
狐伯はドロップキックからコーナーへ上がるも、キッドが雪崩式アームホイップ。ブレンバスター合戦では狐伯が投げ勝つ。両者ダウンとなり、観客が手拍子で後押し。
ともにフラフラの状態からエルボーを放ち打つ。キッドのカウンターエルボーに狐伯も連打で返す。キッドは低空ドロップキックから、ストレッチマフラーへ。10分経過。キッドはロコモーション式のフィッシャーマンズスープレックス。カウント2。
キッドは旋回式ボディプレスを狙うが、かわした狐伯がオクラホマロールから前方回転エビ固め。ここからエビ固めの応酬となったが、どちらも2カウント。
狐伯がカサドーラから、ノーザンライトスープレックスも2。キッドは背後からニーをぶち当てると、トップロープから旋回式ボディプレスも2。
ここから必殺の黒虎脚殺でギブアップを奪った。キッドは狐伯をたたえ拍手してリングを去った。
・バックステージ
キッド「正直さあ、waveのビッグマッチに呼んでくれるのはうれしいけど、私のお目当ての相手がいなくなっちゃったのは正直なところあるけどさあ、狐伯? NEWBLOODでも参戦してもらって、前回ひめかのwaveでやった時は組んだんだけど、今回初シングルマッチで、デビューしてから年齢不詳の新生児プラス2ではあるんだけど同い年の子とシングルで試合するのが初めてですごく新鮮だったっていうのと、他団体かつ同い年というのはメラメラくるのはあるよねー。今日はかなり足攻めが効いちゃったようで、もっと耐久力つけてからSLKとシングルマッチしようよねえー。狐伯ちゃん。waveまた呼んでよね、エライ人!」

狐伯「最悪でした。別に緊張していないんですけど、なめていたわけでもなくて、体が全然ついていかなかったです。悔しいです、最悪だ―。しかもタップアウト。次やる頃には100倍強くなっておきます。(キッドの印象は)前にいると思ったら後ろにいたり、後ろにいると思えば横にいたりと動きが全然読めなくて、試合中、何回もイライラしました。でもまたすぐ当たりたいです。圧倒的に体力もスピードもパワーも…自分はパワーはキッドさんよりあると思っていたんですけど、圧倒的に何もかもが足りなかったです」
2.CHRISTMAS ・ジェネレーションwave(30分間勝負)
青木いつ希&関口翔&高瀬みゆき&梅咲遥&ななみ(8ー7)
桜花由美&旧姓・広田さくら&藪下めぐみ&米山香織&チェリー
※ポイント勝負。8対7で平成JUMP軍の勝利。


 この試合は昭和枯れすすき軍と平成JUMP軍に分かれての対抗戦。言わゆる昭和世代と平成世代が5対5に分かれての対抗戦。時間差による入場で、ともに30分戦い抜き、総ポイントによって勝敗が決められる。スローモーションルールや、ジェネレーションクイズ、戦隊モノまで詰め込まれたまさに「これがwaveだ!」的な一戦。妊活中の桜花がこの試合と元日に限り復帰。入場式で「5人の顔を蹴る」と宣言していたが果たして…。
先発は米山とななみ。手四つに持ち込もうと両者手を挙げるが、米山はリーチの差で届かず。米山は足を踏みつけるが、ななみがタックルからヘアホイップ。首投げからダイヤル固め。カウント2。米山はモンゴリアンを連発し、キャメルクラッチ。ここでカウントダウンとなり、桜花と梅咲が入場。梅咲は米山を弓矢固め。桜花がストンピングでカット。梅咲が「ババア!」と挑発すると、「誰がババアだクソガキ!」と梅咲&ななみのクロスラインをかいくぐり、二人へダブルフェースバスター。さらに桜花&米山でダブルカウンターキック。
桜花は梅咲をコーナーに立たせて串刺しブーツ。
ここで青木が登場。桜花がバックドロップからフォールに行くと、青木が慌ててリングインしてストンピングでカット。ここで改めて「川崎、よろしくおねがいしますー!」と絶叫シャウト。
続いて昭和軍は広田が入場。青木は広田をとらえ、梅咲とともにダブルでのブレンバスター狙い。広田はダブルブレンバスター返しからダブルフェースバスター。
プロレスLOVEポーズも決める。そのスキに、すかさず青木がラリアットでフォールしあっさり平成軍が1ポイント。梅咲がドロップキックを打ち込むと、またも広田がフォールされ、2ポイント。
ななみがタックルで3ポイント目を狙ったが、かろうじて2カウントで返す。このままポイントを重ねられるのは御免だとばかりに、桜花が広田を自軍に戻してタッチ。ななみに顔面ブーツを2発。今年のストレスを解消していく。
続いての入場はチェリーと関口。桜花がななみをワキ固めにとらえるも、関口がカット。ななみとダブルのドロップキックを決めるも、桜花もブーツで関口にお返し。3カウントを取り、昭和軍がようやく1ポイント。チェリーもこの流れに乗じて関口へ春夜恋。これも決まって1ポイント。
2ポイント取られた関口は「おかしいぞ!」とチェリーへコードブリーカーからワキ固め。ドロップキック。カウント2。チェリーが平成軍を呼び込むと、関口、ななみ、梅咲を積み重ねて逆エビ。青木が「平成」コールを扇動する。ここで全員がリングへ入り、それぞれお固め技の決め合い。その間に、藪下と高瀬が入場。高瀬はコーナーへ上がると、2本のベルトを誇示。薮下は黒帯攻撃でそれぞれにカット。高瀬がチェリーにDDTからカミカゼを決める。チェリーもダブルリストアームサルトでお返し。藪下がカットで黒帯をふるうと高瀬がこれを捕まえて引っ張る。ここで両軍が入り乱れ、黒帯の引っ張り合いに。
すると、スローモーションが発動され、ここから1分間のスローモーションが発令。ここで各選手の動きがスローとなる。それぞれがゆっくりと技を出し合う。藪下がスローで黒帯を高瀬の背後からをふるうも、ここでスローモーションが終了し、通常スピードに戻る。その瞬間、薮下がフルスイングに戻って黒帯で叩き、高瀬をフォール。これで昭和枯れすすき軍3ポイントで、平成JUMP軍2ポイントとなり逆転。
広田はロープ渡りを決めるもななみがカット。ななみがすかさずショルダータックルもカウント2。広田が関口をボディスラム。ここで高田純次の動きに入ったところで、ジェネレーションクイズの時間に突入。「やらせろよー!」と広田。
 まずは昭和軍から平成軍へクイズ。
「『スシ食いねエ!』などの曲でおなじみのシブがき隊の名前を全員フルネームで答えよ」
「フックン…福沢諭吉!」と青木。フックンは答えられても、フルネームは間違いで不正解。
(正解は府川敏和、本木雅弘、薬丸裕英)
 続いて平成軍から昭和軍へ。
「キンプリの脱退してないほうの二人の名前は?」
「絶対、わかんねええ」と得意がる青木。「青木、わかるのかよ」のヤジに「めちゃめちゃわかるよ」とドヤ顔。
ここで意外にも藪下が「多分、大丈夫」と手を挙げる。「高橋海人君と、長瀬廉君」と正解を出し、昭和軍が1ポイントをゲット。
続いては二上会長の出題によるイントロクイズに突入。
 早押しで正解はなんと5ポイント。二上会長「いまから流れる曲を1番最初に歌っていたグループを答えよ」。
 ここで流れてきたのは「ブルドッグ」。
 広田が「海援隊」と回答。「海援隊ってなに? 曲全部聞いてからのほうがいんじゃないですかね」と二上会長。チェリー「わかりました。たのきんトリオ」、二上会長「ではないです」(二上会長)。関口「美少年」が二上会長「だれそれ?」桜花「光GENJI」広田「初期のV6」吉野リングアナ「初期も何もないと思いますが…」。
ここで高瀬が「フォーリーブス」と回答して正解。5ポイントをゲット。これで昭和軍3ポイントに対して、平成軍が7ポイントと大差をつける。

 続いては戦隊モノルールへ突入。技を出す際にその技名を叫ばなければフォールが認められない。
そんななか、「きらめきのジャックナイフ」で米山が関口から1ポイントゲット。
その後も、関口が「未来のブーメラン」、ななみ「これが本当のJKタックル」など、それぞれが技名を叫ぶ中、桜花が「脳天を突き刺す垂直落下式ブレンバスター」「顔面をつぶす顔面蹴り」と畳みかけ、ななみを破り1ポイント。チェリーは「ヤングネックブリーカー」と叫んでのフォールレに行ったが、レフェリーが「ヤング」を認めずノーカウント。ならばと「49歳、年季の入った熟女でドーン」を決める。
 広田は「天才・武藤敬司公認、スペースローリングエルボーの後のフェースクラッシャー」
「天を高らかに舞う高田純次公認・高田純次」と続けたが、青木がカットし、逆に広田へトレイン攻撃。しかし、青木が「超ド級のラリアット」を狙うも、桜花が5人を次々とビッグブーツ。そして広田にも誤爆。しかし、結果的にこれがFFDとなって、昭和軍が1ポイントを獲得。6対7へと追い上げる。
 さらにチェリーが「昭和かれすすきクラスター」でフォールしついに同点。
残り2分。広田が場外の平成軍へプランチャ。リングに戻り梅咲へシャイニングウイザード。バックの取り合いとなるも、藪下が黒帯でカット。広田がボ・ラギノールから丸め込む。梅咲もマヒストラルも2。キューティースペシャルで投げると、高瀬がボ・ラギノールでアシストし、梅咲がマヒストラルで3カウント。ついに平成軍が逆転。そのまま、30分が経過し、試合終了。平成軍8ポイント対昭和軍7ポイントで平成JUMP軍チームの勝利となった。
納得のいかないのは昭和枯れすすき軍。広田「クイズの5ポイントがなかったらこっち勝ってたもんね。(高瀬の「フォーリーブス」に)たまたま、おじいちゃんが知ってたからって、家庭の問題だろそれは。若い若いとか言ってて、オマエいずれこっち側になるんだ。若いとか追いとかは永遠の戦いだから、これで終わったと思うなよ。それからな、私はババアの戦いに敏感だな。なあ、梅咲! 私のいま照準合わしてるジャガーさん。いつ連れてきてくれるのって。言っといてよ、伝わってんの?」梅咲「だって、LINEで連絡してって言ってたじゃん」広田「友達にもなってなかったから。言いようがないじゃん。ちゃんと言っといてよ。GAMIさん、全然言うこと聞いてくれない」
二上会長「今の若い子たちそんなもんやで。広田、一回エリザベスを頭から消そう。原点に返ろう。1月1日のカードを発表します。ビジョンを…ごらんにならないでください(笑)。
1月1日、原点回帰でくいしんぼう仮面とシングルマッチです。新年早々、はらわたがよじれるくらいの試合をお願いします」広田「わかりました。新年早々、縁起のいいものをお見せしましょう!」
3.CHRISTMAS ・Future wave(15分1本勝負)
櫻井裕子(8分48秒、片エビ固め)ChiChi
※ブレンバスター。


 まずは櫻井がショルダータックルからヘアホイップ。さらにはコーナーでの踏みつけ攻撃。Chi Chiもエルボーで反撃に入る。バックの取り合いからChi Chiがドロップキック。櫻井がエルボー。Chi Chiもエルボーで返すと、卍固め。ロープブレイク。
Chi Chiは櫻井の突進をかわしてセカンドロープからのミサイルキック。さらにはランニングキック。ブレンバスター。櫻井も勢いを止めるべく、ドラゴンスリーパー。
そしてカウンターキック。これに対してChi Chiが首固めからスクールボーイ。さらに回転エビと丸め込みを続けたがカウント2。
櫻井がカウンターキックからドラゴンスリーパー。そのまま全体重を浴びせるも2カウント。
最後は空中でひねりを加えてのブレンバスターから3カウントを奪った。
4.CHRISTMAS ・パワーwave(15分1本勝負)
伊藤薫(13分3秒、体固め)ZONES
※ダイビングフットスタンプ。


パワーで誇る両者らしく、まずはロックアップから開始。ロープにまで寄りかかると、再び中央でロックアップ。伊藤がロープに振ってのタックルはどちらも倒れず互角。
伊藤がコーナーに振ってタックルから逆片エビに持っていく。ZONESがロープに逃れても、再びリング中央で逆片エビにとらえる。全体重を乗せた逆エビにZONESが苦しむ。
 なんとか逃れたZONESはエルボーを打ち込む。再び伊藤が逆エビに固める。ロープに行きそうで行かず、ZONESコールが起こる。再びロープに逃れると、伊藤はZONESの足にフットスタンプ。
伊藤はコーナーにZONESをぶつける。二発目はZONESが体を入れ替えての串刺しラリアット。そしてもう一発、ショートレンジのラリアット。正面からもう一発と、3連発で決めても伊藤は倒れない。伊藤が串刺しラリアット。ZONESも串刺しラリアットで返す。すかさずセカンドロープからのダイビングエルボー。2カウント。
ZONESはエルボーを打ち込むが、ブレンバスターは逆に投げ返される。場外転落。戻ってきたところを伊藤はスライディングキック。10分経過。伊藤はZONESをリングに戻すと、セントーンからのフォールも2。
 
伊藤はセカンドロープに上るがZONESがこれを掴んでの投げを狙うも、持ち上げられず。伊藤がショートレンジのラリアット。ZONESは逆水平からチンクラッシャー。さらにブロックバスター。2カウント。
そしてトップロープからフライングラリアット。2カウント。ZONESは突進するも伊藤はラリアットで返す。そこから一気に投げっぱなしパワーボムからダイビングフットスタンプを決めて3カウント。
5.DUALSHOCK WAVE~WAVE認定タッグ選手権試合(30分1本勝負)
<挑戦者組>○田中きずな&炎華(21分34秒、HEATクラッチ)SAKI&世羅りさ●<王者組>
※第32代王者組が初防衛に失敗。田中きずな&炎華組が第33代王者となる。

 
第32代王者となった“カラミネンス”(世羅りさ&SAKI)の前にウサギポーズで現れたのがきずな&炎華。WAVEタッグへの挑戦表明に対して、きずながCOLOR‘Sジャージを着ていたことから保留扱いとなっていたが、その後、無事に挑戦が認められこの日を迎えた。
正式にチーム名も「Harmonie(アルモニー)」に決定。ライバルとしてだけでなく、タッグパートナーとしても、二人の歴史が積み重ねられることとなった。
まずはタイトルマッチの記念撮影。きずな&炎華のセコンドには二上会長。試合が始まると、きずな&炎華が先制のドロップキック。
世羅にクロスラインから「せーの」とダブルのエルボーを落とすがかわされる。「『せーの』と言ったらわかるだろ!」と世羅。続いてSAKIには「かわさないでください」と伝えてから、クロスラインから「せーの」のエルボー。SAKIはわざとやられる。「アホー」と世羅が二人の頭をぶつと、場外へ落とす。
それぞれ別方向に出ると、世羅がきずなにジャイアントスイング
SAKIが炎華に変形ジャイアントスイング。二上会長があわててきずな、炎華の様子を見に行く。
カラミネンスは先にリングへ戻ると、中央で正座して、レフェリーと一緒に場外カウントを数える。必死にきずな&炎華がリング内へ。
SAKIが炎華をとらえるもブーメランアタックで返される。きずなにタッチ。SAKIがアトミックドロップ。
さらにダイヤル固め。世羅に交代すると、ジャイアントスイング。世羅がきずなを、SAKIも炎華をとらえ、ダブルのカンパーナ&ブルズアンヘリート。
世羅がニーを打ち込んでからフォールもカウント2。ロープに振ると、きずなはネックブリーカーでピンチを脱し、炎華にタッチ。
炎華はエルボーを連打。側転エルボーを狙うが世羅が蹴り飛ばしてカット。世羅がコーナーへ振ると、ウルトラコルバタで切り返し、側転エルボーを成功させる。ドロップキック
を打ち込みカウント2。
世羅もセラリズムバスターでやり返し、SAKIもカウンター・ブーツからリバースジャイアントスイング。そのままフォールに持ち込むが、きずながカット。
SAKIが変形のサソリ固めもきずながカット。きずながフェースクラッシャーから、炎華のジャックナイフ固めから低空ドロップキックの連携に。
炎華はSTFからさらにボディスラム。SAKIもブロックバスターで返す。ケンタッキーを狙うが、炎華がジャパニーズレッグロールクラッチに切り返す。これは形が崩れる。それでもSAKIをウルトラコルバタで投げるときずなにタッチ。
きずなはドロップキック4連発。そしてロープに絡めて腕を絞り上げる。SAKIもカウンターキック、正面からのカウンター・ブーツ。きずなは正面からエルボー、これに対してSAKIもボディパンチを決めるがチョキのピール。きずながドロップキック。SAKIもカウンター・ブーツ。
世羅にスイッチ。世羅がきずなをとらえてコの字固め。炎華がカット。世羅とSAKIが対角線コーナー攻撃。これを二人がすかすと、きずなはぶら下がり腕ひしぎ、炎華はクロスボディ。
きずなはセカンドロープからミサイルキックのあと、別コーナーからミサイルキック。さらに次のコーナーへ。そして、4つ目のコーナーへ上ろうとしたところを世羅が捕獲。エプロンからの羅紗鉄を狙うが、きずなは丸め込んで回避。しかしそのまま世羅はニーを落とす。リングへ戻ったきずなが低空ドロッキックで世羅を場外に落とす。世羅はきずなを場外から抱え上げると、そのまま持ち上げて鉄柱にたたきつける。
世羅がイスを持ち、殴打しようとするも背後からSAKIが阻止。「ダメダメダメ、タイトルマッチ」と説得する。それでもイスを投げようとするが、SAKIが防御。その間に炎華がエプロンからのプランチャ。カウントが進むなか、世羅が先にリングへ生還。きずなも続く。

 世羅がワンツーエルボー。数発打ったところできずながワキ固め。さらに腕ひしぎに移行しようとする。セコンドの二上会長も檄を飛ばす。しかし、世羅が片腕一本できずなを持ち上げてマットに叩き落す。

 きずなはコーナーに上がり、回転式の腕ひしぎ。SAKIがカットに入る。20分経過。世羅がコーナーにきずなをセット。SAKIがニーを突き上げると、世羅は新幹線アタック。さらにコーナースプラッシュニー。2カウント。
世羅とSAKIがそれぞれブレンバスター狙いも、きずな、炎華がカサドーラで切り返す。
 きずなが世羅をワキ固めに取ろうとするとSAKIがビッグブーツ。これをきずなは世羅をタテにして誤爆させると、そのスキにHEATクラッチで丸め込んでなんと、3カウントが入った。これにより、きずな&炎華が第33代WAVEタッグ王者に輝いた。
ここで前回大会と同じく、二上会長がマイクを握り、きずな&炎華を代弁。
「オマエラらベルトを防衛した後に、合同興行するとか言ってなかったっけ。それもなくなったねえ。カラミネンス強いと思ったけど、そうでもなかったね、またいつでも挑戦受けてやるよ(館内笑)、以上。きずなと炎華でした」
・バックステージ
きずな「小学生の頃にWAVEのタッグ選手権を見て、WAVEのプロレスラーになりたいと思って、やっと今年夢がかなって、私の中で本当に最高峰のベルトだったから、夢がかなって炎華と巻くことができてすごくうれしいです」
炎華「カラミネンスはすごく強敵だと思っていたので、きずなが一番獲りたいと思っていたベルトの隣に自分がいるのがすごくうれしいです」
きずな「全員がきっと私たちが負けると思っていたでしょうし、SAKIさんも世羅さんも強くて最強で、どうやったら勝てるんだって、自分たちもみなさんも思っていたと思うんですけど、やっぱりwaveが大好きで、waveにあこがれている気持ちはだれにも負けていたので、その気持ちにすべてをかけて頑張りました」
「(waveには過去、名タッグチームがいましたが目標や憧れにしているチームは?)自分はプラスマイナスさん(大畠美咲&MIO)がこのベルトを獲った試合を見て、プロレスラーになりたいと思ったので。自分が見た試合が大畠さん&MIOさん対浜田さん&山縣さんの試合を見たんですけど、最強の浜田さんと山縣さんに立ち向かっている大畠さん、MIOさんがカッコよかったです」
炎華「自分はHIRO‘eさんが好きだったので高瀬さんとのエスペランサが好きだったんですけど、ウチら目標とはしているんですけど、ほかにはない唯一無二のタッグチームになりたいと思います」
6.Regina di WAVE~WAVE認定シングル選手権試合(30分1本勝負)
<挑戦者>宮崎有妃(22分11秒、体固め)VENY<王者>
※直伝デスバレーボム。第20代王者が初防衛に失敗。宮崎有妃が第22代王者となる。

 志田光を破り、第20代王者に君臨したVENYの初防衛戦。両者はCATCH THE WAVE
準決勝で一度対戦しているが、その時はVENYが勝利している。宮崎はその後、NEXTトーナメントに優勝し、満を持しての挑戦となる。wave2023年の集大成となるこの一戦、
果たして防衛か、新王者誕生か?
VENYは白一色のコスチュームで登場。記念撮影が終わると、宮崎がベルトを強奪していきなりの奇襲。「カメラの準備をしろ」と恥ずかし固めを狙うが、VENYが逃げる。
コーナーのVENYの足をつかむと、コーナー上で股を広げる作戦に。ここで精神的なダメージを負わせることに成功すると、今度は恥ずかし固めを成功させる。
VENYも「メリークリスマス!」と言いながらお返しで両足を開脚。アキレス腱固めに移行するがロープへ。
VENYはコーナーを上がるも、宮崎がデッドリードライブで投げる。VENYも雪崩式フランケンを狙うが、宮崎がコーナー上でこらえて持ち上げる。VENYはバランスを崩して場外へ。
ここから場外乱闘へと突入。場外でのエルボー合戦から宮崎がイスで殴打。さらに「持ってきちゃったー」とリング下に隠していた机をセット。VENYは寝かされそうになるも、これを逃れ、入場ゲートのほうまで乱闘は続く。そのまま二人は入場ゲートから姿を消したが、しばらくすると、台車に乗った状態で宮崎が恥ずかし固めをかけたまま再登場。セコンドが台車を押してリングサイドまで運ぶ。
宮崎は場外マット上でのブレンバスターを狙うがこれは逆に返される。さらにVENYが場外ケブラーダ。そして宮崎の顔面目掛けてイス攻撃。イスの座る部分が外れると、今度はその外れた部分でさらに宮崎の顔面へ一撃。このイス殴打の連続により、宮崎は流血に追い込まれる。
宮崎がエプロンまで上がると、VENYはラ・カチョーラで巻き付ける。そのまま顔面かきむしり。流血部分へ噛みついていく。そして宮崎の右足をロープに固定してコーナーからのミサイルキック。
さらにジャーマン狙いでバックに回ったものの、宮崎はコーナーで押しつぶそうとする。しかし、ここにレフェリーが巻き込まれてしまい、レフェリーが不在に。そのスキに宮崎はラリアットを放つと、場外にセットしたままのテーブルの上にVENYを寝かせつける。
そのままボディプレス狙いに行くが、VENYは「残念でした」と、トップロープの宮崎めがけてイスで投げつける。
逆にVENYが机に宮崎をセットすると、トップロープから場外へのダイビングセントーン。宮崎はこれをまともに食らって悶絶する。
リングへ戻ると、VENYはミサイルキック2連発。宮崎がドロップキックに行くところをVENYはドロップキックで捕獲。そして足を捕らえてのアキレス腱固め。宮崎は顔面を染めながらもなんとかロープへ。
VENYはその後も足攻めを繰り返し、ムーンサルトを狙ったが、これは剣山で自爆。ついにダブルダウン。ダウンカウントが数えられる中、両者がエルボーを打ちながら起き上がる。宮崎がエルボー連打。VENYも打ち返す。宮崎が強引にえびす落とし。
VENYが立ち上がりトラースキック。VENYがトップロープ。宮崎も迎撃にすぐさま追いかけ、雪崩式ブレンバスター。カウント2。今度は宮崎がムーンサルトを狙ったが失敗。VENYがバズソーキック3連発にも、宮崎はラリアットで対抗。
VENYはフライングニールキックから今度はムーンサルトを成功。カウント2で宮崎がはねのけると、起死回生で目突きからの首固め。これもカウント2で返すVENY。ならばと、外道クラッチから直伝デスバレー。
宮崎はこれまでのダメージからなかなかフォールに行けなかったが、それでも自力で駆け寄り、ついにはカバーするものの、3カウントは入らない。
VENYは再びフライングニールキックも宮崎はラリアットから再度、外道クラッチ。これも2で返すVENY。フライングニールキックが空振りになると、宮崎はベンゾ・ボム。2度目の直伝デスバレーもカウント2。

 宮崎は人差し指を突き上げ、3発目となる直伝デスバレーでフィニッシュとなった。
ついに決着となったリング上。宮崎はダメージが深く、なかなか起き上がれなかったが
それでもあんとか立ち上がると、まずは阿部由美子社長からベルトと認定証の授与。そしてようやくマイクをつかんだ。
宮崎「勝ったぞー! でもこれ、Xとかでみんな挙げてくれても私が敗者みたいに映るよね。一回りも二回りもVENYのほうが上だって悔しいけど、感じました。この間笹村に勝った時も思ったけど、30年近くプロレス界にいるけど、みんなどんどんすごくなっていって取り残されないように、私なりに頑張って進化を遂げてきたと思います。人生まだまだ勉強中なんで、(VENYに向かって)またよろしくお願いします。こんな私にも挑戦したいってやつがいたらどんどん上がってきてください」
この後、恒例のZAN1の結果発表に移り、二上会長がリングイン。
11月1日から投票開始したZAN1は、数年ぶりの開催となった。「1~3位は紙1枚くらいでひっくり返るくらいの僅差です」(二上会長)
10位 世羅りさ 120点
9位 宮崎有妃 127点
8位 桜花由美 148点
7位 櫻井裕子 155点
6位 SAKI 158点
5位 炎華 215点
4位 狐伯 224点
3位 田中きずな 268点
2位 清水ひかり 271点
1位 梅咲遥 278点
1位に輝いた梅咲は二上会長の呼び込みに慌ててリングへ上がる。
梅咲「高校のジャージ履いてきました。すいません(笑)。ZAN1、1位でした。投票してくださったみなさんのおかげなので、たくさん感謝したいと思います。これ(Reginaの)ベルト挑戦できる? やったー! ZAN1を取ったからにはベルトも取りたいと思います」
二上会長「いつやる? いつがいい? 一番近くて、1月1日、または2月4日の後楽園…これはチャンピオンに決めてもらいましょう」
ここで宮崎が2・4後楽園を選択。正式に両者の対戦が決定した。
二上会長「せっかくやから11位以下発表していい? 11位が青木でした。12位がチェリーさんでした。13位…広田やわ。(広田喜ぶ)14位が笹村なんやけど、1ポイント差でした」
最後は出場全選手がリングへ上がり、新Regina王者となった宮崎がマイク。
「2023年いろいろありましたが本当にありがとうございました。
大変なこと、いろいろありました。山あり谷あり谷ありでしたが、来年こそは山を登っていきましょう。入場前にカラミネンスの曲が流れると思ったらびっくりしました。(きずな&炎華に)おめでとう。
梅咲、次はReginaのチャンピオンシップ、よろしくお願いします。
(観客に)2024年、また来てくれますよね。2月4日の後楽園ホール着てくれますよね。今年1年ありがとうございました」
・バックステージ
宮崎「今の気持ちは…うれしいです。いま頭がボーッとしていて。でもすごくうれしいです。
VENYからとれたこともうれしいし、今年最後の大会でチャンピオンになれたこともすごくうれしいです。ありがとうございました。(VENYの強さは?)一瞬でも勝ちを逃さないあの目とか、私のほうが一瞬、血が出ると、目の前が真っ赤じゃなくて真っ白になるんですよ。一瞬、あきらめかけました。でも、ことごとく、本当はダメなんですけど、ハードコアのものを持っていってもVENYに使われて、情けないとかカッコ悪いなとかすごく思ってて。でもここで勝たないとカッコ悪いなと思って…あきらめずに。勝ててよかった。
(ZAN1の結果、梅咲戦も決まったが)GAMIさんしかZAN1の結果って知らなくて、教えてもくれないし、人気がある人を自分も想像してもし勝ったら次誰か想像してて、梅咲も1位になると想像していたんで2月4日、2日が私誕生日なんですよ、45歳の。そんな45歳の始まりの大会に負けるわけにはいきません。必ず勝ちます。ベルトってきずなとかもわかってくると思うんですけど、巻いたらゴールではなくつらいのはそれからだと思うんで、
これからも私らしく戦っていきたいと思います。(きずな&炎華の戴冠については)それは本当に考えてなくて(笑)、裏でセミの試合を音だけというか、自分も試合に集中してたんですけど、びっくりして、えーってちょっと笑ったりして。申し訳ないけど、100パーセントないと思っていたんで。どっちが勝ったんですか?(記者「きずな選手がが世羅選手に勝ちました」)えーっ! まさかのきずな。この間の初勝利したばかりですごくない? HEATクラッチ? うわー、すご。どっちかが勝つならほのかだと思っていました。それもきずなに対して失礼ですけど。本当に申し訳ないけど、変わるとは思ってなかったんで。waveの選手がなったんで、ずっと外にあったベルトが一気に集まることになったんで。私が勝ってハッピーエンドになると思っていたのに、その前にハッピーエンドが起きたので…私も負けられないと思いました。でも、奇跡が起きたんですね。これは奇跡です」