2024.01.13

「Detras de Lazona vol.15」

1、チャレンジwave(15分1本勝負)
○青木いつ希(1分58秒、片エビ固め)炎華●
※エルボー。


二度目となるシングル戦であるが、今回は炎華がWAVEタッグチャンピオンという立場。
「お願いします」と握手を求める炎華に、いつものように会場全体に響き渡る「よろしくお願いします!」で答える青木。
炎華はゴングと同時にドロップキックを3連発。4発目を空振りさせた青木は重いエルボーを胸板にヒットさせる。炎華はコルバタで流れを変えるも2カウント。
果敢に挑む炎華はボディスラムを狙うが、逆に青木に持ち上げられ、軽々投げられる。さらにボディプレス。炎華は2カウントで必死に返す。
。再び青木はボディスラムの体勢に入るが、炎華は丸め込みを連発し回避。首固め、スクールボーイ、さらにはジャックナイフ固めまで決めるが3カウント目は奪えず。
ここで青木が強烈なエルボーを胸板に打ち込みフォールに行くと、そのまま3カウントが入る。なんと1分58秒という短時間決着となった。
2、チャレンジwave(15分1本勝負)
○チェリー(3分38秒、地獄へようこそ)田中きずな●

こちらも二度目となるシングルマッチ。炎華対青木戦同様、きずながチャンピオンであることに大きな違いがある。果たしてどれだけの成長を見せられるか。
まずは両者の握手からスタート。「きずな」「チェリー」コールが交差するなか、ロックアップ。きずなが押し込むがチェリーが体を入れ替えチョーク攻撃。
レフェリーが制止する。チェリーが突進すると、きずなはネックブリーカーで返す。さらに、ボディスラムで投げてからの腕ひしぎでたたみかける。チェリーは体を上に起こして、逆にきずなの腕を取りに行く。腕ひしぎが決まったものの、きずなは足をエプロンに出してロープブレイク。チェリーがストンピング。さらにボディへのパンチ。そして、足できずなの左腕を固めての逆片エビ固めという複合技。きずながロープへ余っているほうの足を伸ばす。
チェリーがロープに振ると、きずなはドロップキックでお返し。そして、エルボーを連打しチェリーをコーナーへ追い込む。チェリーもきずなをコーナーへ振ってのお返しを狙う。きずなはコーナーに座るとチェリーを誘い込み、一回転しての腕ひしぎ。
これをなんとかロープで逃れたチェリーは、きずなの突進に腰をかがめる。ここから地獄へようこそへ持っていき、腕を絞ってのギブアップとなった。勝負タイムは3分38秒。炎華、きずなとともに短時間決着に、広田も控室から飛び出して「早くない?」と思わず驚きの表情。Tommyレフェリーが「早く着替えろ」と控室へ帰るように促した。
3、シークレットwave(15分1本勝負)
○狐伯(07秒、首固め)松本都●

対戦相手の詳報が全くない、狐伯対正真正銘Xとの対決。狐伯は先に入場。そして、「Xはこの選手です」のコールとともに登場したのは松本都!
「みなさん、こんばんわー! waveのファンのために歌います―!」と都はオリジナル曲である「カルトピア」を熱唱。「みなさん、こんばんわー! waveのファンのために歌います―!」と都はオリジナル曲である「カルトピア」を熱唱。
アミスタがさながらライブ会場へと変貌する。
しかし、歌っている最中に狐伯が奇襲をかけ試合開始。そのままカサドーラで丸め込むとなんとカウント3! 勝負タイムなんと7秒!
「終わったの?」と広田が再び控室から飛び出す。
ここでついにシビレを切らした二上会長がマイク。「ちょっと待って、X! お前7秒ってなんやねん、X! まだ3試合終わって、6時17分や(館内爆笑=この日の試合開始は6時)。1本目から3本目まで全員出て来い。全員、説教やる。汗かけ汗! 早よあがれー(第1試合、第2試合の選手がリングの周りへ)。青木、まさか着替えてないやろな―(青木「着替えてないです」)。全員リングに上がれ!(6人がリングへ、横一列に並ぶ) 今日は私は機嫌が悪いねん、昨日の夜から(青木「何があったんですか?」)。言ってええんかー、実は昨日の夜な…」と言いかけたところで周りが慌てて止めに入る。
気を取り直した二上会長、「いいですか、イベントには尺ってものがあるんです」
青木「肩がついて3カウント取られたら負けは負けだ。そう教わってきました」
二上会長「そういうのは総合格闘技、ハイブリッド団体でやってくれ(場内・笑)。チェリーさん、そんなすっとんきょうな顔して。コスチュームはかわいいけどな。もう一回やれ、もう一回や。(次の試合の)広田、まだ着替え終わってないでしょ?(控室の広田「まだでーす」)倉ちゃん、まだ準備できてないでしょ?(控室の倉垣「まだですー!」)えーと、まずはリングの除菌から。今日、機械が壊れたんで手で吹いてください。宮崎の試合終わった後、6人タッグ!」都「やだやだ」二上会長「やだやだってオマエ7秒しかやってないやんけ!(場内爆笑。青木「そうだそうだ!」)
二上会長「お前の入場、誰の試合よりも長かったわ! じゃあ、勝ち組と負け組による6人タッグね。6人タッグで」
野中リングアナ「時間はどうしますか?」
二上会長「無制限」
都「2試合分ギャラをくれるっていうのは?」
二上会長「何を言ってんの? Xは7秒やで。なんで7秒に2試合分のギャラ渡さなあかんねん。さ、それでは除菌作業お願いします。それから次の試合ね」
青木「お前のせいだ。オマエが負けたからだ」都「オマエだよ!」とやり取りが続く中、除菌作業が行われた。
4、スクランブルwave(20分1本勝負)
○宮崎有妃&倉垣翼(1分28秒、首固め)旧姓・広田さくら●&梅咲遥

▽再試合(時間無制限1本勝負)
宮崎有妃&○倉垣翼(17分24秒、エビ固め)旧姓・広田さくら●&梅咲遥
※ハヤブサ直伝ファルコンアロー。


除菌作業が終わり、本来のメインへ突入。
この試合は、宮崎と梅咲による2・3後楽園Regina戦、2度目の前哨戦。そして梅咲&広田組の“ピンクエルボー”が久々の結成となる。いっぽうの宮崎&倉垣組と言えば知る人ぞ知る“平成6年組”。デビュー時の団体では同期の間柄でもあった。ある意味、両チームとも、お互いをよく知る者同士のタッグとなるが、果たして結末は?
まずは入場時、広田&梅咲でダブルエルボーポーズ。広田が「大丈夫だから、見とけよ」と梅崎に伝え、先発を買って出る。いっぽう平成6年組は宮崎。奇跡対決からスタート。
両者がロックアップ合戦で一瞬は組み合うが、すぐにロックを外す。そして何度も繰り返されると、観客が手拍子で後押し。
20回ほど繰り広げられ、「ええ加減にせー」と宮崎がストンピング。宮崎がコーナーに振ると、広田がフェースクラッシャーで返す。
そしてプロレスLOVEポーズを取る。このポーズ中に宮崎がすかさず首固めで丸め込む。するとカウント3! またもや短時間決着となってしまった。
困り果てた二上会長、再びマイク。「今日は何や、秒殺祭りか? 野中、時間何分?」
野中「1分28秒」
二上会長「おい、松本都の入場のほうが長いやないか」(場内爆笑)
広田「…つ、強かったっす」
宮崎「自分、チャンピオンなんで」
二上会長「オマエらロックアップしかしとらんやろ!」
広田「(客席に礼をして)ありがとうございましたー!」
二上会長「ちがーう! やり直し。やり直してください。再試合で」

ということで再試合。再び宮崎と広田によるロックアップ。すぐにロックを外し、また組み合う動作を何度も繰り返す。先ほどの試合とまったく同じ展開にたまらず二上会長、「おい、ええってもう。チェンジ」
広田「なんでですか」
二上会長「ロックアップ、もうそんなせんでええ」
宮崎「自分、チャンピオンなんで」
二上会長「それももうええ。倉ちゃんとちょちょたん、チェンジ」
ということで、二上会長の機転により、倉垣と梅咲にチェンジで試合再開。二人もロックアップからスタート。一瞬、場内がザワッとしたが、倉垣がバックに回ると「オーッ」という安堵の声が上がる。そして腕の取り合いへ。
倉垣のヘッドロックに梅咲はヒジを脇腹に打ち込むが、技は解けず。ならばとロープに飛ばしてドロップキックからフットスタンプの波状攻撃。さらには広田を呼び込むと、シーソー式ボ・ラギノールでまずは広田が発射。さらに梅咲もシーソー式ボ・ラギノールで連続発射する。
倉垣は片腕一本で梅咲をコーナーに振るとラリアット。さらに宮崎もコーナーらラリアットで続く。倉垣はもう一度、コーナーラリアット連発からのファイヤーポーズ。
これに対して、梅咲もコルバタで反撃。倉垣はバックブリーカーで持ち上げるが、梅咲が着地。フライングネックブリーカーからフットスタンプと続けるもカウント2。広田へタッチ。ピンクエルボーによる連携を狙ったが、倉垣はそのまま二人を持ち上げ、一人でダブルバックドロップ。宮崎にタッチ。
宮崎は広田の腕を取る。Tommyレフェリーの「回れ」に広田は宮崎の周囲を回る。今度は前転するもすぐさま後転してしまい、結果は同じ腕を取ったままに。
ここで広田、「なんですかー、宮崎さん。さっきから梅咲を意識して。さっきからチラチラして。いまは私集中でしょう。いいでしょ、そんなに梅咲とやりたいんだったら、こうやってやったらさあ、梅咲でしょうよ」と言うと広田は自ら髪の毛を後ろに束ねだす。そして、
強引に結んで梅咲もどきに。しかし場内は大ブーイング。「なんでブーイングなんだよー」と言いながらも、広田は「へええーーん!」と梅咲の即席物まねをしながらエルボーを連打。
しかし本物と違って、威力は全くなし。ならばと、「梅咲! ご所望だよ、出てこーい!」と梅咲を呼び込むと、ダブルの高田純次。しかし、完成形のところで、宮崎は足で二人ともカット。
「まさか、この技が破られるということは…、おまえが代わりにやろうって言うのかー」とおなじみのセリフが飛び出したことろで、背後から倉垣がカット。宮崎と倉垣はそれぞれホイップして、梅咲と広田を鉢合わせ。しかし二度目は逆に、梅咲と広田が宮崎と倉垣を鉢合わせにさせると、ダブルのボ・ラギノール。
ここで、宮崎が梅咲を恥ずかし固めに捕らえようとするも、1回転して潜り抜けて阻止。背中へのドロップキックを打ち込んだが、コーナーへ上ったところで、宮崎が捕まえ、コーナー上での股裂きへ
梅咲が「助けて―、広田さん」と助けを求めるも、広田はコーナーで仕込み中。宮崎が再度、恥ずかし固めの体勢へ持っていったところで、広田が宮崎の顔面へ水吹き。宮崎の目が見えなくなったところで広田が恥ずかし固めに自らかかりに行く。
リングの隅から「辞めて」「やだやだ」と、声だけ発する梅咲。「ちょっと待っておかしいな。こんな枝みたいな腕だっけ」と宮崎は広田の腕を触り、疑問を感じる。さらに顔を触り、「すごいシワ。梅咲ってこんなシワあったっけ? (ここで気づき)…オマエ広田だなー。やるかボケー」と自ら技を解く。
ここから宮崎と梅咲が向かい合い、ともにスイッチ入る。梅咲がエルボー。宮崎もエルボー返し。梅咲はリストロックからものすごい衝撃エルボー4連発。宮崎は袈裟斬りチョップ。
梅咲はドロップキック。宮崎は追走式エルボー。梅咲は丸め込みで宮崎の動きを止めると、フットスタンプ。さらに低空ドロップキック。そしてミサイルキック。宮崎もなんとか立ち上がるが、梅咲がバックに回る。ジャーマン狙いに行くも、宮崎はロープへにじり寄りブレイクに。梅咲はブレンバスター。しかし宮崎もすぐさまラリアットで返す。衝撃な展開の連続で、ついにダブルノックダウン。それでも両者立ち上がり、それぞれ広田と倉垣へタッチ。広田がエルボーを連打も倉垣の追走式ラリアットに返される。
倉垣はバックドロップで投げようとするが、広田は前方回転エビで切り返そうとする。これをぶっこ抜かれ、バックドロップに投げられる。
倉垣はブレンバスターを狙うが、広田は丸め込みで返すと、自らロープに走る。宮崎がエプロンで広田を捕まえ、スタナーで助太刀。宮崎&倉垣が対角線のコーナーから走ってサンドイッチラリアット。
倉垣はムーンサルト狙いでトップロープへ上がる。しかし、天井に気を取られているスキに広田が背後からボ・ラギノールスープレックス。さらにシャイニングウイザード。バックを取ると、ヘナ―らを狙うが倉垣が押しつぶす。カウント2。倉垣はカットに来た梅咲に前蹴り、宮崎も広田に追走ラリアット。さらに宮崎はセカンドロープからミサイルキック。倉垣も反対側のコーナーからミサイルキックと連続攻撃。広田はかろうじて2で返す。
倉垣は、広田へ前後からのラリアットを放つもFFDで逆転フォールを食らうが、2カウントでなんとか返す。宮崎が梅咲、倉垣が広田を抱え上げ、宮崎がえびす落とし、倉垣はメタルウイングを決めたがカウント2。ここでトドメとして、ハヤブサ直伝ファルコンアローを決めて3カウントとなった。
5、延長戦(時間無制限1本勝負)
<負け組>○松本都&田中きずな&炎華(9分46秒、リングアウト勝ち)狐伯●&チェリー&青木いつ希<勝ち組>
※第1試合から第3試合まで短時間決着だったため、勝った選手と負けた選手がそれぞれトリオを組んでメイン後に再試合。


負け組は松本都の「カルトピア」に合わせて入場。きずなと炎華の声が小さいと「なにやってんの? ちゃんと歌ってよ」とマイクを手渡す。きずな&炎華はマイクを持ち、二人で「カルトピア」をなんとか熱唱。いっぽう勝ち組チームは狐伯のテーマに乗り3選手が入場。
まずは負け組の都&きずな&炎華が奇襲。これに対して、青木がきずな&炎華を捕まえると、スタナー&DDTを一人で二人へのダブル攻撃。さらに都へラリアット。
辛うじて都が2.9で返す。ストンピングの連打に「痛い痛い」と悲鳴を挙げる都。「こいつうるせえ、マジで」と攻めあぐねている青木へ、都は三日月蹴りで足をすくうと「ハッピー・ニューイヤー!」と叫びながらのかかと落とし
さらにシャイニングウイザードから、きずな&炎華がクロスライン。そして「せーの!」からのエルボー。青木は2で返すと、炎華はコルバタ。青木は場外へ。リングへ上がろうとすると、都の妨害に合って上がれず。
別の場所からリングへ上がろうとするが、今度はきずなが阻止しようとするも、なんとか潜り抜け、強引にリングインに成功。きずなはネックブリーカー。
二発目を狙ったが、これは都が担ぎ上げてのブロックバスター。チェリーへタッチ。
第2試合と同じように、地獄へようこそを繰り出すが、炎華、都がカットに入る。きずながチェリーへエルボー連打。チェリーが反撃に転じると、きずなはワキ固めで返す。チェリーがロープへ逃れる。
今度は炎華がチェリーへドロップキック。コーナーに追い込むとスペースローリングエルボーからのドロップキック。2カウント。チェリーは青木を呼び込むと、クロスライン。そのまま、チェリーは青木を前に倒してその上にニー。
2カウント。ならばと、炎華の上にきずな、さらにその上に都を乗せ、千枚漬け状態に。そして、キャメルクラッチと逆エビを3人に決める。
さらに狐伯が炎華へドロップキックから低空ドロップキック。2カウント。ブレンバスター。ここで都が飛び出し、狐伯の足を引っかける。狐伯が転倒すると、炎華の鎌固めからきずなのドロップキックの合体技を決める。
さらに、きずながミサイルキックから炎華のウルトラコルバタ。狐伯が場外へ転落すると、炎華がプランチャ。そのまま場外での攻防が繰り広げられる。
都はY字プランチャをエプロンから狐伯に決める。そして、都が先にリングへ戻ると、戻ってこようとする青木をガムテープでロープとぐるぐる巻きに固定。炎華も狐伯をへきずなもチェリーへしがみつく。
このままカウントが進み、ついに場外20カウント。都だけがリングに残ったままとなり、リングアウト勝利が宣告された。
最後、リングインを邪魔された青木と狐伯は都へパンチでお仕置きするも後の祭り。リングアウトで殊勲の勝利を収めた都が締めのマイクをつかむ。
「今日はX(都)がいいとこ見せて勝ちましたよー。(きずな、炎華へ)大丈夫、こういうのもプロレスだから、今日は勉強になったね。そういうことで、今年3回目の試合でずっと負け続けていたんですけど、今日は舎弟二人の力も合って勝てました。(きずな、炎華へ)今度、世羅とSAKIとやるんでしょう?(青木「まだ決まってないよ」とツッコミ)めっちゃいい所見せて勝つところ期待しているからね」
そして最後はきずな&炎華による「これがwaveだ!」で大会のエンディングとなった。