2024.04.03

PHASE2 Reboot 5th『NAMI☆1~Apr.~’24』

桜花体制5年を経過したことで、試合前の前説では、新生wave時代初期の恒例だった「BIG WAVE」(観客席でのwave)が繰り広げられる。また、見習いリングアナとして、福園りらさんも紹介された。
1,スクランブル3wave(20分1本勝負)
青木いつ希&関口翔vs梅咲遥&杏ちゃむvsZONES&ChiChi
①杏ちゃむ&梅咲(5分31秒、オーバー・ザ・トップロープ)関口&青木
②ZONES&Chi Chi(8分32秒、オーバー・ザ・トップロープ)梅咲&杏ちゃむ
※オーバー・ザ・トップロープルール採用。チームのどちらか一人が負けても
失格となる


 第1試合はタッグによる3WAYバトル。Evo女のChi Chi&ZONES、梅咲&杏ちゃむ、青木&関口が顔をそろえた。
オーバー・ザ・トップロープルールを採用し、二人のうち、一人でも負けるとそのチームが失格となる。
先陣を切るのは、青木、ZONES、梅咲。青木が手を広げると、それぞれ呼応し、3人による手四つ合戦。青木が梅咲をフィンガーロックにとらえる。
青木が関口に呼びかけ、ダブルの攻撃を狙うも、梅咲がダブルのネックブリーカーで返す。サードロープの下から二人が場外へ転落すると、梅咲はトップロープから場外ダイブを狙う。
このまま、プランチャを成功させると、オーバー・ザ・トップロープで早くも失格となる。気にせず梅咲はプランチャで飛んだが、青木とZONESがキャッチ。失格にはならず。
「オマエ、あんな早さでオーバー・ザ・トップロープで終わろうとして、給料泥棒か。こいつが一番悪いぞ、やってやろうか」と青木がZONESとともにタックル。ZONESは
青木にもタックル。Chi Chiを呼び込み、コーナートレインの連携を見せる。
杏ちゃむがカットに入り、梅咲とともに、Chi Chiをロープに絡めてラ・カチョーラ。杏ちゃむ&梅咲はダブルのキックによる連携から、梅咲がフェースバスター。さらにChi Chiを挟んで、ダブルの低空ドロップキック。
ここで青木と関口が割って入り、梅咲をコーナーホイップから青木がフェイスバスター。
さらにChi Chi、ZONESをロープにもたれかけさせ、関口は619、青木は背中へのニーとそれぞれが攻め込む。青木はChi Chiにボディプレス。
関口とZONESがエプロン上で攻防を繰り広げていると、青木が助っ人に入ろうとする。ZONESへ突進するとよけられてしまい、エプロンへ追い込まれる。ここで、杏ちゃむと梅咲が青木と関口へスライディングキックを決めて場外転落。まずは青木&関口が失格。
ZONESが杏ちゃむ&梅咲へダブルのラリアット。Chi Chiはカウンターキックから高速ブレンバスター。さらにノーザンライトスープレックス。これに対して、杏ちゃむがカウンターキック。梅咲もドロップキックから低空ドロップキック。
ZONESはラリアットも、梅咲もドロップキック。ZONESはラリアットで怪物パワーを見せる。梅咲はZONESを正面から抱き着いて、「落ち着いて」となだめるもラリアットを食らう。ZONESは杏ちゃむのボディアタックをキャッチして、場外に放り出す。場外は杏ちゃむとChi Chi。
「このまま飛ぶぞー」と梅咲と、そのアピールに呼応してZONESもトップロープへ。両者が飛ぼうとする。しかし、プランチャは梅咲だけが飛び、ZONESはフェイントでリングへ戻る。オーバー・ザ・トップロープが宣告され、ZONES&Chi Chi組の勝利となった。
2,サムライブルーwave(15分1本勝負)
世羅りさ(5分41秒、エビ固め)櫻井裕子
※世羅の要求により櫻井が裸足になろうとリングシューズを脱いでいるところを丸め込む

「サムライブルーwave」とタイトルが付けられたこの試合。ボディチェックの時に「オマエ、シューズは?」とレフェリーに聞かれると、世羅が「サムライと言えば裸足だろうが。今日は真の侍を決める試合だ。最後までここに立っていた者が勝ちだからな、いざ勝負!」とアピールし、試合開始。
いきなりのエルボー合戦は互角の打ち合い。櫻井が打つと、世羅も同じ分だけ打ち返す。何度も打ち合いが続き、観客からは拍手が起こる。
さらにまだ打ち合いが続き、ついに世羅が打ち勝つと館内から拍手が沸き起こる。世羅は左右の腕で打ち込むエルボーを繰り出すと、再び櫻井がダウン。
櫻井は世羅の裸足の部分を踏みつぶす。世羅も同じように踏み返してお返しするが、櫻井はシューズを履いているため、ダメージはなし。
「サムライなのに卑怯だぞー、サムライならお前も裸足になれー!」と世羅がアピール。
観客からは「裸足」コール。櫻井はシューズの紐をほどき始める。しかし紐をほどくべく、コーナーへ足をかけている間に世羅はエビ固めに丸め込み、そのまま3カウントが入った。
大ブーイングの場内。世羅は「次会うときは裸足で会おう」と言い残してリングを降りた。くやしさの表情を浮かべる櫻井も「次会うときは裸足で行きます!」と応じた。
3,WWWD世界エリザベス選手権試合(60分1本勝負)
〈王者〉Leon vs〈挑戦者〉米山香織vs〈挑戦者〉チェリー
◎チェリー(7分13秒、春夜恋)米山
※第14代王者LEONが初防衛に失敗。チェリーが第15代王者となる。


 第14代王者となったLeonの初防衛戦相の手は米山&チェリーのゴキゲンBBA。Leonが握手を求めると、チェリーは張って応戦。米山も握手を拒否。
3者のコールが分かれる中、まずはそれぞれがアームホイップ合戦で、フォールを取り合うも、それぞれがカウント2で返していく。米山とチェリーがすぐさま一致団結し、クロスラインからゴキゲンBBAポーズ。米山がキャメルクラッチに行くと、さらにその米山を締め上げるチェリー。
「私のこと締めてたでしょ」と米山。「いや、そのほうが締まるかと思って」とチェリーは言い訳。
今度は米山に対して、「Leonさんをやるなら私をやれ」とタテになるチェリーだが、米山が攻撃すると、アッサリすかす。米山はLeonの前で動きを止め、同士討ちにはならず。
チェリーへダブルのキックによる連携を決める。ここでハイタッチと見せかけ、米山がLeonを丸め込むも2。米山のモンゴリアンチョップに対して、Leonは旋回式のサイドバスター。
Leonがトップロープに上るも、その間にチェリーが米山をフォール。Leonは串刺しスピアー。チェリーもチェリーイリュージョンから回転式に足を取り、アンクルホールド。
カットに来た米山をも捕まえてダブルのアンクルホールドに決める。ロープブレイク。
 米山が2人へのぐるぐるパンチからそれぞれにアームホイップ。
 LEONは連続式に米山、チェリーへ風車式のバックブリーカー。
さらにノキアンバックブリーカーを狙うが、米山が二人まとめて丸め込む。Leonがスピアーから十字架固めで丸め込むがチェリーがカット。
 チェリーは春夜恋狙いに行くが、Leonはジャパニーズレッグロールで切り返す。これを米山がつぶしてダブルフォールに行くも2。
 チェリーは米山をLeonにぶつける。Leonをエプロンへ追い出すと、すかさず米山を春夜恋で丸めて3カウント。
Leonは前王者の広田同様、一度も防衛できないままに終わった。ディアナを代表して、梅咲よりベルトと認定証を授与。ここで広田が登場。
「はい、(音楽を)止めてもらっていいですか? おめでとう、おばちゃんたちいい試合だった。さっそくだけど防衛戦しませんか。時期は早いほうが。だって、どんどん老けてっちゃうでしょ、4・14waveアミスタ大会でやりましょうよ。メンバーはチェリー、旧姓・広田さくら、宮崎有妃。このメンバーでやりましょうよ! あなたが真のチャンピオンなら防衛できるはずです」とアピール。チェリーも「望むところだ」と応じて、4・14アミスタでの初防衛戦が決まった。
・インフォメ
 二上会長より決定事項の発表。
 5・5後楽園よりはじまるCATCH THE WAVE2024の概要を発表。その前に、インタビュースペースのインタビューボードを会社や屋号のある方を対象に1口33000円で大募集中との告知も。
 そしてリーグ戦のブロックは普通のブロックが3つ。さらにルチャブロック、エリザベスブロック、ヤングブロック(キャリア3年目まで)が発表された。
 現時点での出場決定選手は世羅、関口、米山、チェリー、梅咲。waveは桜花以外の全員が出場。ここで青木がリングイン。「この元気いっぱい、青木いつ希が出ないなんて選択肢があるんですか?(「だって東京のお父さんにまだ行ってないもん」と二上会長)東京のお父さん、娘が出たいって言ったら聞いてくれる!」と懇願すると、二上会長は「じゃあ青木も出ていいよ」とGOサイン。さらにSAKI、櫻井も出場予定。現在、SAKIがアメリカ遠征中のため、正式な返事はまだのものの、おそらく出場できそうだとのこと。
 そして、初出場として、本間多恵、さらに、スターダムより上谷沙弥と八神蘭奈の参戦も電撃発表。
 この後、第2弾、第3弾の発表があると思うので、ツイッターやリリースを見てほしいと、発表を締めた。
4,桜花由美バースデープロデュース・HONOKA〜1st Anniversary wave〜(30分1本勝負)
桃野美桜(13分45秒、片エビ固め)炎華
※ダイビングボディプレス
妊活中の桜花がバースデープロデュースとして、炎華の1周年記念試合相手に選んだのがパートナーでもある桃野。花束を手に登場した桃野は、まず本部席の桜花へバースデープレゼント。
まずは二人が握手しながらも背比べ。レフェリーの判定で炎華の勝ち。桃野は思わず、ウソ泣き。これで炎華を油断させてのドロップキック。炎華もドロップキックを連打。
場外へ落ちた桃野へプランチャを狙うも、桃野がエプロンで食い止める。
リングに戻り、炎華はコルバタで回すが桃野が着地。
炎華はアームドラッグからドロップキック。桃野は足をすくい、フェイントからの顔面キック。
「ちょっとでかいからってなんだよ」とコーナーに追い詰めての顔面踏みつけ。コーナーホイップからキャメルクラッチ。桃野は4度に渡りフォールをするも、炎華は必死に返していく。
続けて、エプロンへ繰り出し、ロープに炎華を括り付けると、「マミー、何歳になったの?」と確認。桜花社長は実年齢よりもサバを読んだ返答をすると、「嘘ついてます―」と却下。再び「何歳? 45歳? 45歳チョップ、行くぞー!」と45発のチョップを打ち込んで桜花社長のお祝い。
とは言え、27発あたりでバテてしまい、一度休憩したものの、なんとか45発打ち込むことに成功。桃野は「年、取りすぎだってー」と言いながら、コーナーへ振るもブーメランアタックを浴びる。
炎華がドロップキックから側転エルボー。ドロップキック。
 エルボーの打ち合いから桃野も打ち返す。何度も打ち込むが桃野はドロップキックを連打。そして、逆エビへ。ロープブレイク。
桃野はトップロープからのボディアタックを狙ったが空振り。炎華はドロップキックを5連発。さらにSTF。
 
 炎華はボディスラムからミサイルキック。これに対して、桃野はカサドーラ式フットスタンプから低空ドロップキック。10分経過。さらに桃野はセカンドロープからのミサイルキック。これを連発で決めると、炎華に対して炎華コールが沸き起こる。3発目を決めると、さらにもう一つのコーナーへ。炎華はなんとか立ち上がろうとする。ここで4発目を決めた。各コーナーからのミサイルキック4連打からのフォールとなったが、炎華はブリッジで返す。
炎華は首固め。桃野もエルボーを打つがこれも丸め込む。さらににエビ固め合戦。いずれも2カウントに。炎華はジャパニーズレッグロールを狙うが、これをエビに返される。これも2。桃野は「終わりー!」ととロケットキック。そして、トップロープから「マミー、おめでとう!」と叫んでのダイビングボディプレスを決めて3カウントを奪った。
・バックステージ
桃野「waveは2年ぶりかな。最後、マミーが妊活に入る前に、ボスマミやったけど、その間に新人の子がデビューして。ちっちゃいと思ってたらなんと美桜のほうがちっちゃかった! でもそんなこと関係ありません。私のほうがプロレスラーの体をしています。プロレスラーの心をしています。それが今日の勝因だと思います。でもいいですね、すごくいい選手だと思いました。こんなことをwaveでいう時が来るなんて。また呼んでいただけたら張り切って出ますので、よろしくお願いします! フゥーーー!」
炎華「まず桜花さんに1周年試合が桃野さんと教えていただいたときに、ファン時代からすごく見ていてずば抜けてプロレスが上手で、たくさん努力されてきた方なので、今までの1年間のすべてをぶつけようと思ったんですけど、悔しい気持ちで終わっちゃったので、プロレスをもっと楽しんでやるからには自分がもっと上にいけるようにいっぱい努力することが大切だなって改めて思ったので、2年目からも頑張りたいなって思いました」
5,KIZUNA〜1st Anniversary wave〜(30分1本勝負)
AKINO(12分29秒、アキアンロック)田中きずな

 
デビュー1周年を迎えたきずなの記念試合は憧れの存在である栗原あゆみさんの師匠格に当たる、AKINOと対戦。AKINO対栗原戦を見て、プロレスラーになる決意をしたきずなにとって、意味のある一戦。きずなは重要な試合でしか着用しない、栗原あゆみさんから譲り受けたコスチュームを着ての登場した。
いっぽうのAKINO、いつものようにコーナーへ上がると、「GAMIさん、すいません」とリングサイドへいた二上会長にサングラスとガウンを手渡す。
「お願いします」ときずなが手を差し伸べると、AKINOは拒否。
まずは静かなレスリングでの立ち上がり。きずなもAKINOの先手を取ろうと首を取っていくも、逆エビに取られる。
AKINOはボディスラム。フォールをブリッジで返したきずながネックブリーカーを連発。
さらにボディアタックはカウント2。続いてボディスラム狙いも持ち上げられず。
AKINOは顔面ウォッシュ。これに対して、きずなはドロップキックを連発で決めたものの、AKINOは倒れず。今度はコーナーに押し込んでの串刺しドロップキック。リング中央に戻ってのエルボーも「弱い!」とエルボー返しを浴びる。
AKINO自ら観客席へ向かって「きずな」コール。呼応するようにきずなはエルボーを連打。「もっと来いよ!」とAKINOは胸を付きだすと、さらにエルボーを連打。
「お前のやりたかったプロレスはそんなもんか!」とエルボーで返すAKINO。立ち上がって、「バカヤロー!」と打ち込むきずな。ここでAKINOがひるむとドロップキックを打ち込み、二発目で倒すことに成功。すかさずワキ固めに行くが、AKINOもワキ固めでお返し。さらに腕十字へ。
「相手のほうに起きて来い!」とAKINO。きずなは言葉通りに起きてAKINOの上に覆いかぶさるも、クルスフィックスへ移行され、必死にロープに逃れた。
「もう終わっていいですか?」とAKINO。抱え上げようとすると、きずなは前方回転で丸め込もうとするが、これを押しつぶしてフォール。
きずなはセカンドロープからのミサイルキックを放つもAKINOは倒れない。今度はトップロープにのぼると、AKINOも迎撃に上る。これを叩き落して腕を捕らえると、回転式の腕ひしぎ。ミサイルキックもAKINOが倒れず。ならばとビクトル式腕ひしぎを狙うが、これは失敗に。強引に腕ひしぎの体勢へ持って行ったが、「最後まで絞れー!」とAKINOが檄。ならばきずなは足でのネックロック。
AKINOは突進したきずなを持ち上げて前方に落とすとギロチン。ランセットアーチはきずなが体を入れ替え、クロスボディから逆さ押さえ込み。そしてHEATクラッチを決めたがカウント2。
AKINOはトラースキックを浴びせると、サッカーボールキック。きずなはカウント1で返す。今度は正面、背後とサッカーボールキックのコンビネーションで蹴りまくる。「耐えろ、オラ」と檄を飛ばす。カウント2。
AKINOはレオパード狙いに行くが、きずながかわす。きずなは丸め込みをみせたが、これをAKINOが切り返すと、アキアンロックでギブアップを奪った。
AKINO「きずな、オマエ、こっち見ろ! こんなんで悔しがってんじゃねえぞ。オマエは何のためにプロレスラーになったんだっけ? お前が背負っているものはでかいかもしれないけど、見に来ているみんなはそんなの期待してないんだよ、まだ1年目だろ。テメエの力不足なんだよ、そうだろうが。オマエまだまだ何にもできないんだよ。でも、オマエが決めたんだろ? プロレスラーになるって決めたんだろうが。お母さんの意思を継ぐんだろ。オマエのお母さん、府川唯未はクッソ強かったんだぞ。肉体的じゃねえ、精神的にクソ強かったんだ。10分の1もないわ、オマエは。お母さんを超えてみろ!」

きずなは「ハイ!」と泣きながらも返答し、リングを後にした。
・バックステージ
きずな「11年前、新宿FACEでAKINOさんと栗原あゆみさんの試合を見て、AKINOさんにどんなにボロボロにされても食らいついて最後まであきらめない栗原あゆみさんを見て、私もプロレスラーになりたいって思いました。ずっとAKINOさんと試合がしたくて、やっとAKINOさんの試合できたってうれしかったですけど、AKINOさんが言っていた通り、何もできていないし、なら気持ちだけは折れちゃいけないから、気持ちだけは折れちゃいけないっていつも思っているのに、それもできなくてすごく悔しかったです。waveはたくさんの夢を私にくれたこのリングだったので、このリングで自分も夢を与えられる試合をしたいと思っていたけど、それがかなわなくてすごく悔しかったです。でも昨日までで1年目、今日から2年目、私は何があっても絶対あきらめないで、いつかAKINOさんに絶対勝つし、絶対認められるような選手になります」
6.プレミアムwave(30分1本勝負)
旧姓・広田さくら(7分17秒、エビ固め) 黒潮TOKYOジャパン
※ボ・ラギノールから丸め込む。
イケメンの入場時、広田はコーナーにて洗濯物を干す作業。フルコーラス、存分に館内を回ったイケメンは音楽の終了と同時に、入場口へ引き上げる。
観客のアンコールとともに、再び音楽が鳴り響く。すると、カーテンから立花誠吾アニキが顔をのぞかせる。交互にイケメンも顔を見せ、再び場内へ登場し、ようやくリングイン。
イケメンは「何してる、おい?あれ?」とコーナーで洗濯物を干している広田に困惑すると、「あんたさあ、お母さんは暇な時間ってないわけ。長いなら長いって言っておいてくれないと時間の無駄になると思ってたから、ガチで家の洗濯物持ってきたんだよ」「それ干し終わらないと試合始まらない感じですか」「そうでしょうよ」とやり取りが続く。
「今取り込んだら生乾きになるでしょうが」という広田に、イケメン、さらには立花のアニキも手伝って、洗濯物を干す。
「家事がはかどったよ、ありがとう」と広田はコーナーに洗濯物を立てかけ、試合開始。
まずは「イケメン」コール、「広田」コールが交差する。
「見とけストロングスタイルだ」とイケメンがロックアップに挑み、互角の展開に。ロープになると、イケメンがクリーンブレイクと見せかけ、イケメンエルボー。これを広田はかわすと、アームホイップ合戦。
広田は腕を取ると、ロープ渡りからジャンプ成功。しかし、二回目は失敗に。広田はコーナーエルボーを自爆させるとフェイスバスターからのプロレスLOVEポーズ。
さらに犬神家。これにはイケメンも感心する。
「でも、これをこう…」とイケメンはそのまま抱え上げ、豪快なハリケーンドライバー。
さらにイケメンクラッチでフォールも2。
「もう一丁! 大技」と持ち上げると、広田がジャケットを脱がす。「返せ」とイケメンが取り返そうとするが、広田はジャケットで殴打。
さらに広田がイケメン・ジャケットを着ると、上半身裸のイケメンは、干してあった洗濯物の中から、子ども用の上着をジャケットに見立てて着用。
しかし、小さすぎて、パンチを繰り出そうとするが全く届かず。
逆に広田がパンチを連打。広田の突進にはパンチが出せないため、トラースキックで防御。「すまねえ、広田の子ども」と子ども用の上着を場外へ放り投げ、立花アニキから投げ込まれたジャケットを着る。
イケメンは「ムーンサルトでお別れです」とムーンサルトプレスを放つも自爆。ここで広田がボ・ラギノールを繰り出すと、イケメンは思わずジャンプしてのけぞる。思った以上にイケメンには効果的に決まるようだ。広田はイケメンのジャケットを捕まえると、洗濯ハサミで固定する。洗濯物として干されている状態に。
広田の突進にイケメンはトラースキック。そして脱出をはかると、「食らえ、洗濯物!」と洗濯物で殴打する。ここでフォールに入ろうとしたイケメンにボ・ラギノールからエビ固めで丸め込み、広田が逆転勝利を飾った。
広田「壮絶な戦いだった。ありがとうございました。いろいろと、私から発表があります。10月、11日、金曜日。金曜日だからおそらく夜。ここで新宿FACEで旧姓・広田さくら自主興行を行います! なんで自主興行を開催するかと言うと、わたくし離婚しまして(観客から「エーッ!」という驚きの声)、ただいま、シングルマザーとして活動しておりました。リアクション取りづらいよね。しばらく前からこの状態だったんですけど、本当につらいとき、waveの仲間と、たくさんの仲間、お客さんに支えられてここまで来ました。それに私がどれだけ救われたか、だからここはひとつ、私に拍手をお願いします」
館内は大拍手。ここで経験者の世羅がリングイン。二人で抱擁する。

広田「なぜ公表するかとういうと、私の背中を見て子どもたちは育ちます。私が教えられるのはがむしゃらに子供のことを思って愛して、仕事をする喜び、大変さ、仲間の大切さを伝えたくて、公表しました。一番大変なことは、子育てにはお金がかかります。子どもたちが大学に行きたいって言ったら、お金を貯めなきゃいけません。大学行くまで1千万かかると言われています。2人だと2千万だぞー。これから稼ぐぞー! 業界の皆さん、私にオファーをください。お客様、自主興行のチケット、グッズを買ってください。あとは本当は旧姓を外さなきゃいけないんですよ、それいうのもおいおい楽しみながらやっていかなきゃいけないので、これからもよろしくお願いします!」
・バックステージ
広田「(「衝撃的な発表でしたね?」)私もびっくりした! あんなに「エーッ!」って言ってくれるとは思わなくて。でも本当にあのどよめきが言ってくれているように、結婚生活って夫婦それぞれ、いろいろあるんですよ。公表は自分の判断でやりましたけど、相手は一般の方なので、名誉のために言っておきますと、これまでもこれからも良き父親でした。なので、これ以上、そこの詮索をしないように対応いただきたいと思います。子供たちもそういったものは微塵も見せずに、無邪気に元気に育ったのは、waveのみんなが一緒に育ててくれたからなんですよ。業界の中で親と同じ目線で、子どもたちと触れあって、叱ってくれたり、育ててくれたので、シングルだとしても孤独を感じず、支えながらここまで来れたと思います。公表も最後、温かい拍手を送ってくれたのも、真摯に向き合って私の気持ちを本当に伝えられたので、お客様には伝わったと思います。だから皆さま、私にオファーをください!」
7.Regina di WAVE〜WAVE認定シングル選手権試合 (30分1本勝負 )
《王者》宮崎有妃(22分45秒、体固め)狐伯《挑戦者》
※直伝デスバレーボム。第21代王者・宮崎が3度目の防衛に成功。

 第21代王者である宮崎の3度目の防衛戦。梅咲、櫻井と続き、初めてwave同士によるタイトル戦となる。
腕を取る宮崎にこれを切り返す狐伯。手四つ合戦から、狐伯がヘッドシザース。宮崎もヘッドシザースで返す。宮崎はコーナーへの串刺しラリアット。逆片エビに取る。ロープブレイク。
狐伯もDDTから低空ドロップキック。もう一発、低空ドロップキック。ボディプレスを狙ったが宮崎が剣山。
ボディスラムからムーンサルトは自爆。狐伯が低空ドロップキック。宮崎はえびす落としも2。狐伯が突進するが、宮崎はレフェリーを盾にする。
狐伯の動きを止めると、丸め込みを連発。狐伯はウラカンラナを狙うが、宮崎はこれを切り返しての外道クラッチも2カウント。
狐伯がバックに。ジャーマンを狙ったが、宮崎がエルボーで回避。それでも、ロープの反動から投げっぱなしジャーマン。トップロープ上の攻防となり、宮崎がファイヤーマンズキャリーの体勢へ。
。狐伯が上に乗るとアストロシザースで切り返す。そしてロケットキックも2カウント。10分経過。
宮崎も吠えると、トップロープからの攻撃を狙っていた狐伯を留めて、雪崩式ブレンバスター。宮崎は「決めるぞ!」と気合を込めたが、狐伯が場外へ落とすとプランチャへ。
ここから場外戦。宮崎は狐伯をカウンター席に乗せると、ブレンバスター狙い。これを
狐伯が回避すると、一番端からランニング式のフットスタンプ。
再びリング上。狐伯がミサイルキック。さらに串刺し式フットスタンプ。
宮崎は目突きで狐伯の動きを止め、ロープハング式DDT。宮崎はラリアット。さらにゴンゾ・ボム。
そして「デスバレー!」と叫んで持ち上げるが、狐伯が暴れて背後からのスリーパーに切り返す。ロープブレイクとなると、ランニング式のニーを背後から当てる。
ここでタニーマウス直伝のダブルアームT。カウント2で宮崎は返す。宮崎は直伝デスバレーで対抗。20分経過。
両者ダブルダウン。ともに片ビザをついた状態で、エルボー合戦。そのまま立ち上がり、エルボー合戦が続く。
狐伯がもう一度、ダブルアームTを狙うも、宮崎が切り返して直伝デスバレーボム。これで、ついに3カウントが入った。
試合後、阿部由美子社長より認定証とベルトの授与。宮崎、狐伯、ともに大の字にマットに横たわる。
宮崎「狐伯、世の中ってさあ、つらいこととか、嫌なこと、たくさんあるよなあ。やっぱさあ、嫌なことのほうがきつくっていうか、忘れられないよな。悔しいこととか。でもさあ、4月3日の2024年、今日はとってもうれしい日になりました。狐伯にさあ、私が指名した時、大阪で言った、waveっていうのはキャリアは私が一番あって、その次に広田、そして桜花、こっからずいぶん飛んでの狐伯だけど、狐伯はもっとその溝を埋めなきゃいけないんじゃないかって私言ったよね。もうそこまで来てるよ。狐伯は毎日、試合のこととか、waveの仕事とかトレーニングとか、いっぱい詰めてプロレスに対して、本当にまじめな姿勢で取り組んでて先輩としては誇らしいよ。あとは結果だけと言ったけど、もう見逃してたら結果なんてすぐ付いてくるよ、狐伯には。そんな狐伯をつぶそうとするやつがいたら、私がぶん殴りに行ってやる。今日のお客さんの声とか、ちゃんと聞こえただろ。狐伯、ちゃんと考えて狐伯なりにwaveを背負っているというのがわかって私は本当にうれしいです。これから、長くて苦しいCATCHがやってくるけど、優勝しろよ。またReginaのベルトを巡って戦えることを心から祈っています。(力を込めて)頑張れ!」

 ここで二人が握手をかわす。狐伯は引き上げ、再び宮崎がマイクを握る。
「waveは桜花は妊活中で、広田はなんか離婚して、私は女ってやっぱり強くなるなって思っています。広田、狐伯、きずな、炎華でここで精いっぱいプロレスをやっています。ナミイチって大会を今日は3日だけど、毎月1日にやっています。初めて見に来た人とか、久しぶりに来た人とか、1日になったら気にしてください。わたしもCATCHはエリザベスで出ます。この間、取れなかったエリザベスのベルト、ここで優勝して必ず取りたいと思います」
 最後は宮崎の音頭で「これだwaveだー!」で大会のシメとなった。
・バックステージ
「(狐伯は)強いよ、すごく久しぶりに、14年ぶりにダブルアームTを食らいました。もともとタニーマウスの技だったけど、一撃必殺の技で、本当に負けたかと思いました。3度目の防衛戦、梅咲のときも、櫻井のときもきつかったし、いっぱい思うことがあったけど、今回の防衛戦は舐めていなかったけど、本当に負けるかと思った。私も三田英津子さんからもらったデスバレーがなければ今日は負けていたと思います。狐伯を舐めてたかなと思いました。結果、勝ちましたけど、waveの選手のキャリアなんて、越せると思うんですよ。もうすぐそこまで、振り向いたら狐伯がいて、いつでも狐伯がいて、首を狙っているんだと。恐ろしいけど、嬉しかったです。まだまだ分厚い壁になってみんなの前に立ちたいと思います」