2019.11.01

『NAMI☆1〜Nov. 〜』

日時
11月1日  金曜日
時間
開場18:30・開始19:00
観衆
251人
1、Regina di WAVE次期挑戦者決定トーナメント【NEXT】1回戦(10分1本勝負)
○高瀬みゆき(4分38秒、片エビ固め)HIRO’e●
※ラリアット


これまでwave選手のみのシングルトーナメントとしておこなわれてきた「NEXT」だが、今年は他団体選手の参加が許され、野崎渚、旧姓・広田さくら、HIRO’e、朱里、高瀬みゆき、優宇の全6選手で争われることに。今大会で1回戦と2回戦がおこなわれ、決勝戦は12・1新木場で開催。優勝者には彩羽匠が持つレジーナへの挑戦権が与えられる。また1回戦は10分1本勝負、2回戦が15分1本勝負。時間切れ引き分けの場合は、キャリアの少ない選手が勝ちとなる特別ルールが採用された。
1回戦第1試合は、HIRO’evs高瀬みゆきの元エスペランサ対決。HIRO’eの入場を高瀬がドロップキックで奇襲しゴングとなる。激しいエルボー合戦から、HIRO’eがボディーブローで流れを掴むと、串刺しスピア、低空ドロップキックで追撃。すかさずコーナーに登るも、高瀬がデッドリードライブで阻止。
今度は高瀬が攻勢。ドロップキック、ブーメラン式のドロップキック、串刺しラリアット、セカンドからのエルボーアタックでカウント2。そして、カミカゼの体勢。回避したHIRO’eがドロップキック。高瀬もヘッドバットでやり返し、カミカゼにつなげる。すぐさまセカンドからのギロチンドロップを投下させるも、HIRO’eがかわしてミサイル発射。チンクラッシャー、スピアでカウント2。高瀬もカウンターのパワースラムで応戦する。
ならばとHIRO’eは丸め込みを駆使していく。なんとかしのいだ高瀬が低空ラリアットをお見舞い。すぐに走る高瀬に、今度はHIRO’eがサクラ落としを敢行する。カウント2。ブレーンバスター、バックドロップ、ジャーマンSH、スピアと波状攻撃を仕掛けるHIRO’eだったが、高瀬がカウンターのラリアットで逆転勝利を収めた。
2、Regina di WAVE次期挑戦者決定トーナメント【NEXT】1回戦(10分1本勝負)
○野崎渚(5分58秒、片エビ固め)旧姓・広田さくら●
※ノアールランサー


1回戦2試合目は野崎渚VS旧姓・広田さくらのwave対決。ゴングと同時に広田は「野崎、行くぞ!」とwaveらしく場外戦を挑むが、野崎は「このトーナメントに懸けているんです。リングの中で闘いましょう」と、キッパリ。
試合が再開されると、野崎が強烈なビッグブーツ! カウント2。すると広田は「場外のヤツは私の軽はずみな行動だったよ。やりたかったらやってくれよ」と仰向けに。躊躇する野崎に「いいか、お前の気合はわかってる。トーナメント勝ち進んでも、やらないとお前ベルト巻けないからな!」と高田純次を強要する広田。
仕方なく野崎が走ると、広田がアンクルホールドで捕獲。すぐさまコーナーに登るも野崎が妨害する。そしてドルミルⅡへ。
劣勢の広田がボ・ラギノールで流れを変え、へなーらサンセットを敢行。カウント2。野崎のビッグブーツもかいくぐり丸め込みを狙う広田。だが、読みかわした野崎が逆にカウント2。
至近距離からのビッグブーツ、変形フェースバスターからランニング・ダブルニードロップと畳みかける野崎。さらに走るも、広田がふらふらドーン。カウント2。
ここから広田が執念の粘りを見せるが、野崎がジャンピングキック、ノアールランサーを突き刺し3カウント! 優宇との2回戦に駒を進めた。
3、メモリアルwave〜エチャレ テキーラ〜(15分1本勝負)
○桜花由美(9分22秒、体固め)テキーラ沙弥●
※ビッグブーツ

アイスリボン10・12後楽園で引退する予定だったテキーラ沙弥だったが、台風19号の影響で大会は中止。引退試合は12・31後楽園に延期された。幸か不幸かアディショナルな引退ロードが生まれ、沙弥と対戦してみたいと思っていたという桜花由美が最初で最後のシングルマッチを実現させた。
開始早々、沙弥は串刺し式のトクホを狙うが、桜花がビックブーツで阻止。読み合いのあと、沙弥が首元へのヒップドロップを放ち、トクホにつなげる。
桜花も串刺しビッグブーツを狙うが、かわした沙弥が桜花にフェースクラッシャー。執拗に桜花の顔面を狙っていく。桜花も串刺しビッグブーツでやり返し、ダイビング・サンマドロップ、クロスフェースへ。これを耐える沙弥。
桜花優勢のなか、沙弥がサブマリノで流れを変える。旋回式ボディーアタックでカウント2。コーナーに登るも、桜花が投げっぱなしジャーマン。しかし沙弥も諦めない。
グラン・マエストロ・デ・テキーラは惜しくもカウント2。すぐに走る沙弥に桜花がカウンターのビッグブーツ、垂直落下ブレーンバスターでカウント2。ダメ押しのビッグブーツを沙弥の顔面に炸裂させ、3カウントを奪ってみせた。
試合後、桜花は「テキーラ、ちょっと起きて。起きて。本当は10月12日の後楽園ホールで引退するはずだったテキーラだけど、台風で引退が流れちゃって、引退が伸びちゃったけど、私はそれが私を含め、他のレスラーやファンのみなさんにとってよかったことだと思ってる。テキーラ的にはすごい悔しい思いがたくさんあったかもしれないけど、私はテキーラと対戦したいと思ってて、引退決まって、でも日程が合わなくて、対戦できないと思ったときに引退が伸びて、こうやってテキーラ沙弥と試合ができてすごくうれしい。そして今日、試合を受けてくれてありがとうございます! ありがとうございます!! 顔面注意って書いてあったでしょ? そんな冷やしてないでみんなに顔見せてあげなよ。それはビッグブーツの痕。だけどね、ウチの選手でもどうしてもテキーラとやりたいっていう選手がいるの。ちょっといいかな? ドン!」とマイク。

スクリーンにて12・22名古屋での宮崎有妃&旧姓・広田さくらVS藤本つかさ&テキーラ沙弥を発表。

桜花「会社に聞いたら12月22日の名古屋大会しか空いてないって言われたから、ここでこの2人と試合してもらっていいですか?」

沙弥「ありがとうございます。すごいうれしいんですけど、私はうれしいんですけど、藤本つかさはいいんですかね?」

桜花「もう藤本からはOKもらってる」

沙弥「わかりました! すごい桜花さんと試合できてすごいうれしかったですし、他のwaveの選手の方と対戦できるのすごくうれしいです。楽しみにしています」

桜花「アブノーマルね」

するとそこに奇跡の2人も登場。

広田「わかっってるんだろうな! 楽しいだけじゃねーの、わかってるんだろうな?」

沙弥「どういうことですか?」

桜花「あの人たちどんな試合するか知ってる?」

沙弥「あんまり知らないです」

広田「知らないままでいいよ。引退、伸びてよかったな!」

桜花「アブノーマルwave、アブノーマルの意味は調べておいてね。テキーラ、今日は本当にありがとうございました!」
◎桜花バックステージ
桜花「テキーラが引退を最初に発表したときに、スケジュールがウチとドン被りで。でもそれが台風で流れてしまって、引退が伸びたのなら1回も当たったことがなかったから闘って見たいと思って。今日と22日しかあいてなかったんですけど、宮崎さんも対戦したいとずっと言っていて。じゃあ私が11月1日にやらせてもらいますと。本当に顔面の潰し合いになりましたけど、楽しかったです。まだ対戦できるならまだまだやりたいですけど、スケジュールも埋まってると思うので、今日が最初で最後のシングルマッチ。私の中では思い出になりました。ありがとうございます」

◎沙弥バックステージ
テキーラ「顔面が痛いです…(苦笑)。でも顔面に傷が残るのと同じように、心にも桜花さんが残ったので嬉しいです。waveに上がるのはデビューした年に若手興行に上がってたくらいなので、3年ぶりくらいですね。22日の名古屋で対戦するカードについてはあまり存じ上げないので…。なんか会場がザワついてたのがちょっと心配です…! こうして引退が伸びたことを、みなさんが前向きに嬉しいといってくださるのが本当にありがたいなと思うので。自分としてもありがたいなと今では消化できていて、前向きに1試合1試合やっているので。今日から3連戦で、その初日で顔面が潰れてしまったので心配ですが(苦笑)、あと2カ月ガンバります!」
4、Regina di WAVE次期挑戦者決定トーナメント【NEXT】2回戦(15分1本勝負)
△高瀬みゆき(時間切れ引き分け)朱里△
※大会規定によりキャリアの浅い高瀬が決勝進出


トーナメント2回戦は、高瀬みゆきVS朱里の一戦。序盤から得意のグラウンドに持ち込んだ朱里だったが、高瀬もヘッドシザースに捕り返す。どちらも譲らぬ展開。ショルダータックルも互角に。そこから朱里がアームホイップを放つ。そしてサッカーボールキックをお見舞いする。
気合を入れ直した高瀬がドロップキックでお返し。朱里もステップ式のヒザ蹴り、串刺しニーで応戦。張り付けキックをお見舞いする。高瀬のエルボー弾に、朱里はキックで返す。
高瀬はドロップキックからダイヤル固めへ。カウント2。5分経過。朱里がインディアンデスロックで捕獲する。しのいだ高瀬はブーメラン式ドロップキック、ラリアットで反撃。エルボー合戦から、朱里が投げっぱなしジャーマン。高瀬もパワースラムで応戦していく。カウント2。
朱里はアキレス腱固めで高瀬をロープに這わせると、ローキックを放つ。これを高瀬がかわして首固め。回転エビ固めにつなげる。朱里も至近距離からのジャンピングニーをお見舞い。ヒザ蹴り連発から追い込むも、高瀬がダイビング・エルボー弾。朱里の二段蹴り式ニーも返す高瀬。
残り5分となり、高瀬がヘッドバット。カミカゼ→セカンドロープからのギロチンドロップでカウント2。ヒザ立ちエルボーから立ち上がった高瀬が走る。これを朱里がカウンターのハイキック。足4の字固めで捕獲する。なんとか高瀬がロープ。
高瀬は旋回式ブレーンバスターでカウント2。朱里もジャーマンSHでやり返す。ならばと高瀬はヘッドバットからトルネードえびすでカウント2。朱里もランニングニーでカウント2。両者ともに決め手をかき、15分ドロー。公式ルールに基づいて、キャリアの浅い高瀬が決勝進出を決めた。
◎バックステージ
高瀬「ドローだとキャリアが浅い自分が勝ちになるというルールを朱里さんとの闘いが熱すぎてすっかり忘れてたので…。今はなんか二重に嬉しいですね(笑)。朱里さんとは絡んだこともまったくなくて、ピンキーミルキーのダンスを見てたくらいで。HIRO'eさんにもタッグを解散して初めての勝利だと思うので。ナマイキ娘のHIRO'eにも、ナマイキ娘の高瀬の意地を見せれたんじゃないかなと思います。朱里さんとはとても楽しかったので、またガッチリやらせていただきたいと思います。そして、次はちゃんと3カウントで勝ちたいと思います!」
5、Regina di WAVE次期挑戦者決定トーナメント【NEXT】2回戦(10分1本勝負)
○野崎渚(9分57秒、レフェリーストップ)優宇●
※ドルミルⅡ


もう一つの2回戦は野崎渚VS優宇の一戦。握手を求める優宇。野崎が拒否してゴングが鳴る。
まずはエルボー合戦。優宇が串刺しバックエルボーをお見舞い。キックアウトされるとクロスフェースで捕獲する。そこからアームロックに移行。
しのいだ野崎が大外刈り。すぐに走るも、優宇が旋回式サイドバスター、セントーンにつなげる。そして腕へのセントーンを投下。腕十字を狙う。回避した野崎がおしゃれキック、ビッグブーツでカウント2。そしてブレイジングチョップをお見舞い。
一方、優宇は逆水平チョップでやり返す。走る優宇に野崎がブレイジングチョップ、ドルミルで捕獲する。優宇がブレイクしたところで5分経過。優宇はキャノンボールで反撃。カウント2。片羽絞めからイッポン。そしてスリーパーへ。ブレイクされると、もう一度キャノンボール。
なおも走る優宇に野崎がカウンターのビッグブーツ。ドルミルで捕獲する。優宇もスリーパーで取り返す。ならばと野崎はドルミルⅡへ。
しのいだ優宇は引き込み式ラリアットからラストライドを狙うが、かわした野崎がランニング・ダブルニーアタック、ノアールランサーで追撃。これも返されるとドルミルⅡでガッチリ捕獲。動かなくなった優宇を見て、レフェリーが試合を止めた。この結果により、12・1新木場の決勝戦は野崎渚VS高瀬みゆきとなった。
◎野崎バックステージ
野崎「決勝進出、無事に決まりました。NEXTトーナメントが始まる前はキャッチの悔しさとか、夏に優宇に負けたり、先月に高瀬に負けたりとか、ホントに自分の道を失いつつあったんですけど、1回戦で広田さん、2回戦で優宇に勝って、ちょっと1つは払拭できたかなと。次の決勝は自信を取り戻して挑みたいと思います。(決勝の相手が高瀬に決まったが?)朱里ちゃんと決勝で当たりたいという思いがあったんですけど、ドローだったんですか? 非常に朱里ちゃんと試合するのが楽しみだったんで残念ですけど、高瀬にも先月負けてるというのがあるので。決勝で勝ってさらに自信を取り戻したいと思います。そして、年末にはレジーナを取ります」
6、Regina di WAVE〜WAVE認定シングル選手権試合(30分1本勝負)
<王者>○彩羽匠(20分40秒、片エビ固め)宮崎有妃●<挑戦者>
※ランニングスリー。第14代王者が4度目の防衛に成功

「wave全員制覇」を掲げた彩羽匠の前に立ちはだかったのは、正統派の彩羽がもっとも苦手とするタイプ・宮崎有妃だった。彩羽はこれまでHIRO’e、旧姓・広田さくら、水波綾とwaveの選手を退け、これが4度目の防衛戦となる。
試合前から警戒しまくりの彩羽だったが、宮崎の怪しい動きに腰が引ける。その怪しさにTommyレフェリーも気づき「何しようとしたんだよ」と確認すると、宮崎は「舐めようと思って……」と正直に告白。一瞬、考え込んだTommyレフェリーだったが「舐めるのは反則じゃないな……」とレフェリーも容認!?
助けを失った彩羽に、宮崎がさらなる精神的なダメージとして、彩羽の両手を自らの胸に押し当てて反則を主張する。これはTommyレフェリーが彩羽を注意。納得のいかない彩羽だったが、完全にペースを乱され苦戦を強いられる。
それでも彩羽はキックで自分のペースへと持ち込み、逆片エビ固めで捕獲する。ロープに逃れた宮崎はカウンターのラリアット。串刺しラリアット。そして恥ずかし固めの体勢。しかし宮崎は「匠のことは好きだけど……お前じゃねーよ!」と、セコンドの桃野美桜を狙う。なんとか彩羽がキックで阻止すると、ここで彩羽が掟破りの恥ずかし固めへ。
しかし宮崎は「うれしー!」と喜び、逆効果に……。ますます変態度に拍車がかかる宮崎はビッグヒップにつなげる。そして場外戦を挑んで、そのままバックステージへ。だが、これは宮崎の作戦。猛ダッシュで花道から戻ってきた宮崎はリング清掃をしていた桃野に恥ずかし固め! 遅れて戻った彩羽がカットする。
すると宮崎は「座れ!」とサッカーボールキックを予告するも、またもやビッグヒップ。カウント2。さらに観客に見せつけながら彩羽の腕を舐めまくる。腕固めをしながらも指を舐めまくる宮崎。彩羽に精神的ダメージをたっぷり与えた宮崎はえびす落としから、ラダーをリング内に投入。彩羽をブレーンバスターで叩き付ける。場外に逃げ込む彩羽に、場外ブレーンバスターで追撃する。
彩羽も宮崎の顔にラダーを命中させると、キックをお見舞い。かいくぐった宮崎がリップロック狙い。かわした彩羽はグーパンチ。コーナーに登るも、宮崎がリップロックで阻止。脱力の彩羽に雪崩式ブレーンバスターを敢行する。ここで宮崎はリップを塗り直し、ムーンサルトプレス。これは自滅。クッキリ宮崎のキスマークがリングに残る。
それを見た彩羽は安堵の表情。ならばと宮崎はビッグヒップ。フラフラの彩羽と宮崎はフレンチキスを繰り返す。そこから彩羽がキックのコンビネーション。スワントーンボムにつなげていく。カウント2。
一方、宮崎も直伝デスバレーボムで反撃。ムーンサルトプレス2連発から、ラダーを彩羽の上に置いてコーナーへ。これは彩羽も回避。すぐさま宮崎は目突きからの首固め。外道クラッチでカウント2。
彩羽もニールキックからキックのコンビネーションで畳みかけると、ランニングスリーにつなげて3カウント! 変態度全開の宮崎を退け4度目の防衛に成功した。
試合後、彩羽は「宮崎さん! 正直、自分は、宮崎さんのことを、宮崎さんのことを! 一番試練だと思っていました。でも、こうやって自分は宮崎さんとともに前進することができ、そして自分は最大の試練を越えられたと思ってます。だから次! 次の挑戦相手、いつでも誰でもかかって来いっ!」とマイク。座り込む宮崎に感謝のキスをしてリングを降りた。
彩羽バックステージ
彩羽「見たか!!  よく彩羽匠は『真面目ぶった優等生』とか言われるんですけど、自分だってアブノーマルな試合ができるということですよ! 自分はこのベルトを取ってwave全員制覇を宣言してますけど、勝ってwaveの全員に認めさせることで女子プロレス界をひっかき回していきたい。だからただ勝つだけじゃなくて認めさせなきゃいけない。だから今回はしっかり相手の土俵にも足を踏み入れたいと思ってました。その上で勝つことができて嬉しかったです。ただ、予想以上に向こうがアブノーマル過ぎたので最初は全然ペースをつかめずにいたんですけど、あのままペースが乱されてたらヤバかったかもしれない。それは認めます。でも自分もしっかりこれでひとつ前進できたなと、自分で自分を褒めてやりたいと思います(苦笑)。試練でした…。(高瀬vs野崎の勝者と12・29後楽園で闘うが?)NEXTの試合もモニターでちょっと見てましたけど、熱い感じのトーナメントが繰り広げられていて。waveじゃない選手が勝ち上がっても面白いですよね。自分がこうやってwave全員制覇って言ってる中でほかの選手が乗り込んできても面白いし、負け越してる野崎渚。どっちがきても面白い。まあ、自分の試練は今日乗り越えたんで(苦笑)」
7、ラストwave(15分1本勝負)
○桜花由美(11分48秒、エビ固め)水波綾●
※ビッグブーツ


2012年に仙女から移籍する形で入団し、7年間waveに在籍したアニキこと水波綾がさらなる飛躍を求め、今大会でwaveを退団する。ラストマッチはwaveの象徴であり、社長の桜花由美との試合となった。
水波はいつものルーティンで入場。波ヲタたちとハイタッチしながらリングを目指す。観客にまぎれて旧姓・広田さくら、野崎渚、HIRO’eの姿も。

いよいよ試合。水波はいつもの豪快ショルダータックルで桜花を吹っ飛ばしたあと、「新木場のみなさん、こんばんは!」と観客をあおっていく。そしてキャメルクラッチへ。桜花が指を噛みつき、脱出。
ならばと水波はマシンガンチョップ。パントマイムからの串刺しラリアットを狙うが、桜花がビッグブーツで迎撃。観客のブーイングを浴びる。桜花も水波のパントマイムをマネしてから串刺しビッグブーツ!
コーナーに登るも、水波も追いかける。すると桜花はブラ下がりブラディーEXで捕獲。
これを投げ落とした水波がフロントスープレックス、レッグドロップでカウント2。
さらに張り付けラリアット、ギロチンドロップと仕掛けて、イチジクへ。かろうじて桜花の足がロープに伸びる。水波は「行くぜー!」とエルボー連打で追い打ちをかける。
桜花はブラディーEXで攻守逆転。水波がロープ。ビッグブーツ、バックドロップで追撃する。カウント2。
一方、水波も裏投げを連発。カウント2。ラリアットもカウント2止まり。スピアからダイビング・ギロチンドロップを投下。キックアウトされると、ホットリミットの体勢。これを桜花が回避しネックハンギングボム。ダブルダウンとなる。

水波の逆水平チョップ、桜花のビッグブーツが炸裂。さらには水波のラリアット、桜花のビッグブーツが交互に決まる。水波が引き込み式ラリアットから意表を突いたラ・マヒストラルへ。カウント2。

ヒヤリとした桜花がビッグブーツでやり返す。そしてタイガースープレックスから走るも、水波がラリアットで迎撃。今度は水波がロープに走るが、桜花がカウンターのビッグブーツを完璧に決めて、水波のwave人生にピリオドを打った。
試合後、水波が正座で一礼。桜花も正座で一礼して、握手。水波がマイクを握る。
水波「先日の会見でもお伝えしましたが、今日をもちまして、プロレスリングwaveを退団いたします。実は今年いっぱいで引退しようと思ってまして、その旨を会社にも伝えておりました。だけど5月末にアメリカで試合をして、もっと続けていきたいっていう気持ちが芽生えて(会社に)引退を撤回し、そしてもっともっと自分の力を試したいと思い、それを機に思いまして、今回の退団に至りました。そんな中で今回たくさん本当にいろんな方々にご迷惑をおかけしてしまいました。でもそんな中でちゃんと退団会見を開かせていただき、今日こういう形で試合を組んでいただき送り出していただいて、GAMIさん、桜花さんをはじめ、プロレスリングwaveのみなさん、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました! そして、野中さん、キリさんはじめ、スタッフの皆様、水波を支えてくれて、ありがとうございました! そして、そして、波ヲタの皆様、いつも会場で『アニキ!』って声援を送ってくれて、すごく何度も助けられたし、パワーをいただきました。本当に皆様ありがとうございました。いろんな方への感謝を胸にこれからもプロレスラー人生進んでいきたいと思います。7年間、本当に、本当にありがとうございました!」
桜花「水波、本当に7年間waveで頑張ってくれてありがとうございました。水波はwaveの中でも乙女で、可愛い部分をたくさん持ってて、でも試合では『アニキ』と呼ばれて波ヲタみんなはアニキのことを大好きです。これからもいろんなところにいっても、アニキらしく、仙女で培った基本と、waveで培った楽しいプロレスを胸にいろんなところに旅立って行ってください。私は応援しております。ありがとうございました。えー、水波がいなくなってwaveは5人になってしまいます。それでもwaveは突き進んでいかなければなりません。そしてベルトを取り返して、waveに戻したい。彩羽匠! アナタさっき、マイクで『いつでも、どこでも、誰とでも』やってくれるって言ったよね。挑戦していいってことだよね。私は本当はNEXTトーナメント出たかった。だけど、水波の最後を送り出してNEXTトーナメントには出なかった。でも、彩羽がベルトを持ってる。すごくイヤ。正直に言う。すごくイヤ。とてもイヤ。だから私、一応、株式会社ZABUNの社長なんです。NEXTトーナメントには出ていませんが、NEXTトーナメントに出ているみんなには悪いと思いますけど、社長の権限で11月23日、私の凱旋・古河大会でそのベルト懸けて、たたた闘ってくれませんか?(噛みまくりの桜花に、会場から笑い)うるさい! そのベルトに挑戦させてください。よろしくお願いします」
彩羽「そういう社長の権限とかすごくイヤ。挑戦表明で噛まれるのもすごくイヤ。でも! 凱旋興行・桜花さんの親御さんとかお友達いっぱい来るんですよね? だったらいいですよ! おいしいじゃないですか。そのうえで防衛してやりますよ。ぜひよろしくお願いします」
桜花「私はそのベルトを取り返して、地元に錦を飾りたいと思います。なので11月23日の古河大会、ぜひ応援にきてください。よろしくお願いします! 仕切り直して、ここで迷惑にも11月4日に誕生日を迎える選手がいます。HIRO’e、HIRO’eちゃん、上がっておいで。それではミュージックスタート!(誕生日ケーキが運ばれてくる)HIRO’eちゃん、11月4日、24歳の誕生日おめでとうございまーす!(HIRO’eがロウソクの火を消す)HIRO’eちゃん、24歳なんだから少しは大人になってね。みなさん、それでは動画の準備をよろしくお願いします。それではHIRO’eちゃん、24歳の誕生日おめでとうございます!(と顔面ケーキで祝福したあと)HIRO’eちゃん、24歳の抱負をどうぞ」


HIRO’e「(咳き込みながら)えっと、入門したときは18歳で、あと3日後に24歳になります。なんかあっという間に6年が過ぎて5周年を迎えて、なんかビックリしてます。入門当時からお世話になった水波さんも今日で退団しますが、これからもハッピーなwaveのままで、そのまま頑張っていきたいと思います。みなさんありがとうございまーす。今日はたくさん入ったのでビッグウエーブを起こしたいと思います。みなさんいいですか? 前説でやってますか? やってない!?」
野中リングアナ「なんでですかね。今日に限ってやってなかったですね。いままでずっとやってたのに、ハハハ。なんでだろう(苦笑)」

ウエーブのスタートを自分で決めたHIRO’eが改めて大会を締めくくる。

HIRO’e「今日の波は最高だったかー! また乗りに来いよー! 私たちに付いて来ーい! 元気がない! もう一丁!!  行くぞーーー! これが、waveだーーー!(と、ビッグウエーブのない締めに、観客がざわつく)。あーー、とりあえずもう1回行くぞー! 今日の波は最高だったかー! また乗りに来たいかー! 付いてこいよー! 行くぞ、ビーーッグ、ウエーーーーーーーーーーーーブ!(ウエーブが会場を一周したあと)これが、waveだーーー!」
◎水波バックステージ
——wave最後の試合を終えてどうですか。
水波「終わりました。終わっちゃいましたね。7年間お世話になってさっきもリング上で言ったんですけど、本当は今年引退しようと思ってまして、GAMIさん、桜花さんと、会社にその旨を伝えておりましたが、5月末のね、アメリカの試合に参戦して、心情の変化があってもっとプロレスを続けたいなという気持ちになったので、引退って言ってたのを1回撤回し、それを機にもっと自分を試したいと思ってたので、今回の退団っていう結論に至りました。本当にあの、会見も開かせていただき、こうやって今日試合組んでみなさんに直接、伝えさせていただく場っていうものを開いていただいて、本当にGAMIさんと桜花さん、7年前からお世話になりっぱなしだし、今回もこういう形で自分のことを送り出してくれて、本当に…あとwaveのみなさんと本当に感謝の気持ちでいっぱいです。7年間本当にありがとうございました」

——改めて今後の抱負は。
水波「そうですね、今度からはいままで会社に守ってきていただいた部分が、いっさい本当になくなって、自分自身の実力とかそういうのがいままで以上に試されるので、こういう形で出るからには今以上にレベルアップしないといけない、もっと大きいレスラーにならないといけない気持ちがすごく強いですし、やっぱりファンの皆様も自分のことを応援してくださった方にももっとね、もっともっと出たからには上に行くようにしなきゃいけないなというふうには思っています。いろんなことにもチャレンジしてそれを自分のステータスに変えていきたいなと思っています」

——水波ファンへメッセージ。
水波「本当に×2、アニキっていう声援はメチェメチャうれしくてですね、入場出た瞬間にそうやって迎え入れてくださるみなさんの声援が本当にパワーになっております。いままで応援してくださったみなさん。そしてこれからも応援してくださるみなさん、今後とも水波綾を応援していただけるような大きなレスラーになっていきますので、これからもよろしくお願いします」