2020.09.18

「HIROe引退LAST LONGBEACH~」

1、スクランブルwave(20分1本勝負)
Sareee&○響(13分33秒、片エビ固め)進垣リナ&網倉理奈●
※ダイビング・セントーン


コロナの影響で渡米が遅れているSareeeがwaveに参戦。かつてタッグを組んでいた響(当時は田中盟子)とのペアで登場し、一夜限りの“スト魂”復活となった。Sareee&響は、スト魂のテーマ曲で入場。懐かしのオープニングダンスも披露する。

試合は響vs網倉でスタート。肉弾戦が繰り広げられたあと、Sareeeがドロップキックからのボディースラム。響も続き、交互に叩き付けていく。劣勢の網倉だったがチョップ合戦を挑んでいき、ようやく進垣と交代。
反撃にかかる進垣は響の腕を集中攻撃。ワキ固めに入るも、これを切り返す響。逆にボディースラムの体勢に入る響だったが、進垣がチキンウイング・アームロックへ。これをコーナーに叩き付けて脱出した響が串刺しスピアを連続で敢行する。

かわったSareeeが進垣にドロップキック3連発。エルボー合戦となる。Sareeeが制してボディースラム。カウント2。串刺し攻撃を狙うが、寸前でかわした進垣がワキ固め。Sareeeもなんとかエスケープ。ならばと進垣はダイビング・ボディーアタックで追撃にかかる。
続いて網倉が出ていきSareeeにカナディアン・バックブリーカー。コーナーに逆さ吊りにセットし、串刺しボディーアタックをお見舞い。そしてボディープレス2連発につなげるも、Sareeeがドロップキックで形勢逆転。そしてSTFへ。

進垣がカットしたところで10分経過。響がショルダータックルで飛び込む。カウント2。網倉も串刺しボディーアタック、ショルダータックル、セントーンで反撃。網倉&進垣の波状攻撃が決まる。
なんとかしのいだ響が網倉を担ぐも、回転エビ固めに切り返す網倉。キックアウトされるとすぐに走る網倉だったが、Sareeeが追走式ドロップキックで足止め。すかさず響がカバーする。返されると、響はカニばさみで網倉をロープ際まで追いやり、スト魂がエプロンから低空ドロップキックで挟み撃ち! さらにSareee→響で連続ミサイルキックが決まる。
なんとかしのいだ響が網倉を担ぐも、回転エビ固めに切り返す網倉。キックアウトされるとすぐに走る網倉だったが、Sareeeが追走式ドロップキックで足止め。すかさず響がカバーする。返されると、響はカニばさみで網倉をロープ際まで追いやり、スト魂がエプロンから低空ドロップキックで挟み撃ち! さらにSareee→響で連続ミサイルキックが決まる。

進垣がカットに入ると、Sareeeが排除にかかる。分断に成功したスト魂は、響がカミカゼからのダイビング・セントーンを網倉に決めて、久々のタッグで快勝を収めた。
2、チャレンジwave(15分1本勝負)
○藤本つかさ(8分46秒、ジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックス・ホールド)梅咲遥●

ディアナの梅咲遥がアイスリボンの藤本つかさに挑んだ一戦は、序盤から藤本ペース。首投げからのサッカーボールキックを放った藤本がヘアーホイップ。コーナー下で踏みつけプレッシャーをかけていく。そして逆エビ固めで捕獲。
なんとか梅咲がロープ。すぐに藤本は対角コーナーにハンマースルーしたが、これを梅咲がドロップキックで迎撃し、攻勢に転じる。弓矢固めで絞り上げる。

耐えた藤本がボディースラムでお返し。卍固めを決めたあと、張り付けドロップキックで追い打ちをかける。セカンドからのドロップキックは梅咲がかわして、逆に敢行。ボディースラムで叩き付け返す。

5分経過。エルボーのラリーを挟んで、梅咲のブレーンバスター、ノーザンライトSHはいずれもカウント2止まり。
藤本はサッカーボールキックで攻守を入れ替え、串刺しドロップキック、串刺し低空ドロップキックにつなげる。カウント2。ここで藤本はJOサイクロンの体勢に入るも、梅咲が着地して首固め。キックアウトされると十字固めへ。さらにラ・マヒストラルを狙うが、読んだ藤本が延髄斬り。

走る藤本に梅咲がカウンターのラ・マヒストラル。キックアウトされると、またもや走る梅咲だったが、藤本がカウンターのドロップキックで動きを止める。そしてミサイル発射! キックアウトされるとJOサイクロンSHで貫録勝ちを収めた。
3、チャレンジwave(15分1本勝負)
○朱里(10分0秒、サソリ固め)門倉凛●


マーベラス9・11新木場で復帰した門倉凛が朱里に挑む。2人のシングルは今回がはじめてとなる。

序盤から試合は朱里ペースで進むなか、朱里の串刺しニー→ハーフハッチが決まる。返された朱里はヒザ十字へ。なんとか門倉がロープ。
5分経過。動きの止まる門倉を朱里が連続でカバーする。いずれもカウント2。門倉がエルボーを放つと、朱里は「来いよ! もっと!」とゲキ。門倉が奮起し、小刻みエルボーからのネックブリーカードロップを敢行。
フォアアームの打ち合いから朱里がバッククラッカー。ランニング・ローキックでカウント2。そして、アキレス腱固めへ。
なんとか門倉がエスケープし、カウンターのドロップキックでようやく攻勢。低空ドロップキック、ミサイルキックにつなげる。門倉はフェイントを入れたスクールボーイを連発。キックアウトされると逆打ちを狙うが、これは未遂。ならばとトラースキックからノーザンライトSHへ。走る門倉に、朱里がカウンターのハイキック。これで流れが変わり、デスバイロデリックを敢行。そこからサソリ固めでガッチリ捕獲し、ギブアップを奪った。
4、DUAL SHOCK WAVE~WAVE認定タッグ選手権試合(30分1本勝負)
<挑戦者組>桜花由美&○桃野美桜(19分7秒、エビ固め)宮崎有妃●&旧姓・広田さくら<王者組>
※JKボム。奇跡が3度目の防衛に失敗。ボスマミが第24代王者組となる

宮崎有妃&旧姓・広田さくら<奇跡>が保持するWAVE認定タッグ王座に、前王者チームの桜花由美&桃野美桜が挑んだリベンジマッチ。なお奇跡はこれが約1年ぶり、3度目の防衛戦となる。
ボスマミの奇襲でゴングを迎える。早速、ボスマミは広田に合体ドロップキック。先制に成功したが、広田がボスマミへの串刺し攻撃で反撃。これはあいにく桜花にのみヒット。すぐさま桃野が串刺しドロップキックで応戦するも、広田がかわして桜花に誤爆してしまう。それでも心の広い桜花は気にした様子もなく、ボスマミの連係ロケットキックを成功させる。
一方、広田はフェースクラッシャーで流れを掴むと、ロープ渡りへ。ロープジャンプで観客から拍手喝采。しかし2度目のジャンプは転落。すかさず桃野がドロップキックを狙うが、かわした広田が張り付けボ・ラギノール。宮崎が出ていき、恥ずかし固めの体勢。回避した桃野だったが、ビッグヒップは食らってしまう。
対角コーナーに振られた桃野が、コーナートップに駆け登る。すると宮崎は、桃野の両足を掴んで、大股開き! 桃野を辱めたあとビッグヒップでカウント2。さらに奇跡は連係を試みるが、自滅が続く。
これで流れが変わり、ボスマミが優勢に。かわった桜花が奇跡にフェースクラッシャーを決めると、宮崎に串刺しビッグブーツ。宮崎も恥ずかし固めで応戦しようとするが、需要を考え躊躇する。かわりに宮崎は桃野をイスに固定し、その目の前で桜花に恥ずかし固めをかけるという作戦に出る。顔を背ける桃野…。
かわった広田が高田純次。桜花がガードすると、桜花にフルも「四十肩と老眼のお前にやる資格はないんだよ!」とガットショットをお見舞いする。桃野がかわりに高田純次。桜花がエルボードロップにつなげる。
広田がスイングDDT、619を決めれば、桜花はカカト落としで応戦。広田と桜花はへなーらサンセット、タイガースープレックスを巡って二転三転。どちらも決まらず、桃野のドロップキックから桜花がバックドロップにつなげる。ネックハンギングボムを狙う桜花だったが、広田がウラカンラナに切り返す。これは桃野が寸前でカット。桜花のビッグブーツもカウント2止まり。
ここでボスマミが連係のブレーンバスター。カウント2。すかさず桃野が広田にダイビング・ボディーアタック→低空ドロップキック2連発で追い打ちをかける。

劣勢の広田だったが、場外のボスマミにトペの体勢。見事に成功させるが、宮崎&桜花にキャッチされる。
攻守を入れ替えた桃野がプランチャ・スイシーダを投下!場外戦を挟んで、ボスマミがファンタスティックフリップ、桃野のフットスタンプを敢行。さらにJKボムを狙う桃野だったが、回避する広田。桃野も広田のボ・ラギノールをかわして丸め込む。桃野のウイングクラッチホールドもカウント2止まり。

広田は裏拳で流れを変えると、へなーらサンセットの体勢。桜花がビッグブーツで飛び込むが、かわした広田がボスマミにボ・ラギノール。すぐさま広田は延髄斬り、シャイニング・ウィザードで攻勢。かわった宮崎が桃野を逆立ちさせると、広田がボ・ラギノールを連射していく。

さらに宮崎は投げっぱなしジャーマンで桃野をコーナーに叩き付けたあと、えびす落としへ。キックアウトされるとムーンサルトプレスを投下させるも、これは桜花がカット。
ビッグブーツでアシストに入る桜花。すぐに桃野が回転エビ固めへ。丸め込みの応酬から、桃野が宮崎にJKボムを敢行。キックアウトされると、もう一度、JKボムの体勢。宮崎が堪えると、広田がボ・ラギノールでアシストに入る。しかし、これも耐えた桃野がJKボムを完璧に決めて3カウント!
試合後、二上美紀子会長が賞状とベルトを授与。ここで会長は2本とも桃野に巻いて、会場の笑いを誘う。そして桃野が勝利者マイク。
桃野「ベルトさんが自分のそばに帰ってきました。本当に嬉しいです。対戦してくださった奇跡のお二人は自分がケガをしたあとの防衛戦で、自分のベルトさんが取られてしまいました。そこから欠場期間約2年。自分が復帰するの待っててくださったんですよね?(奇跡は否定するようなジェスチャー)ひにくれてますけど、本当に待っててくださり、ありがとうございました。今日、対戦してくださり、ありがとうございました。何かありますか?(奇跡はマイクはせずに退場)お二人が欠場期間にかけてくださる言葉はすごく温かくて、自分は二人のこと好きですよ。ついでにマミーも待っててくれて、どうもありがとう。今日だけいいよ(とバックハグを許す。笑顔で桜花がハグすると、照れた桃野が…)。3・2・1!(とカウントダウン。慌てて離れる桜花)みなさん、ベルトさんを取ってからが本当だと思います。タッグベルトなんですけど、自分が2個ね、大事に同棲生活していきたいと思います。今日はありがとうございました」
◎ボスマミバックステージ(大会終了後に収録)
——おめでとうございます。改めてどうですか?
桜花「すごい嬉しいんですけど、まだボスにちゃんとハグしてもらってないので、このあとちゃんとしてもらおうと思っています。ねっ!」

桃野「それはおいといて。自分がはじめて巻いたベルトさんがこのベルトで、ケガをしたままサヨナラしちゃってたので、すごいこうやってまた自分のそばに戻ってきてくれてすごい嬉しいです。愛は勝つって言うじゃないですか。自分のベルトさんへの愛が強かったから、今日は勝てたんじゃないかなと思いました」

——ベルトさんは待ってたよって言ってました?
桃野「言ってます! よく頑張ったねって。ちょっと意外と厳しいんですよ。アメとムチのムチが強いんですけど、よく頑張ったじゃん!って言ってくれました。2つになっちゃった。うふふ」

桜花「2人で取ったんだよ!?」

桃野「うん。でも会長が巻いてくれたから」

桜花「2人で取ったんだよ!?」

桃野「美桜が大事にします」

桜花「どっちのベルトさんが大事なの?」

桃野「どっちも」

桜花「三角関係になる?」

桃野「いや、なりません。右手と左手があるので。ふははははは」

--桜花さんは復帰を待ち続けたが。

桜花「はい、ずっと待ってました。私って自分で思うんですけど、健気だなって思いました。ずっと待ってましたもん。一応、期間限定で野崎とタッグを組みましたけど、どっちかのパートナーが帰ってきたら、解散しようねってちゃんと。そういう約束を」

桃野「それもどうかと思いますけどね!」

桜花「約束をして、ボスが帰ってきたから野崎を捨てて、ボスのもとに戻って参りました」

——今後の目標は?
桜花「今後の目標は、やっぱりいっぱい防衛したいね!」

桃野「はい、10年一緒にいます」

桜花「頑張ろう!」

桃野「嘘、やめよう」

桜花「50代になっちゃうけど(苦笑)」

桃野「自分が100歳でプロレスラーやめるまで。100歳でやめるのでプロレスラー」

桜花「じゃあ私……」

桃野「だからそのときのために自分が2つ持ってる(笑)。つながった?」

桜花「ちょっと待って、12○歳か…。生きてるかな。でもボスが喜んでくれる顔を見るのが私の幸せなんで、頑張ります!

(向こうは老かいなチームで、やりにくい相手だったが予想はしていた?)そうですね。もともと奇跡にベルト取られて、また取り返したことになるんですけど、何回か当たっているので」

桃野「でも、別に何も考えてないです、自分は。そのとき、そのときで…はい」

桜花「ボスが精神的にダメージ受けなくてよかったなと思います」

桃野「いや、受けましたよ! あんなの見せられて!! そうだ、それは今日の試合の汚点です」

桜花「それでボスがテンションがガタガタって下がらずにちゃんとボスのベルトさんへの思いのほうが強かったのかなって。精神的苦痛を味わわされても、ボスがちゃんとベルトを取りに行ってくれたので」

桃野「正直言うと、ボスマミで勝ったことないので、自分が」

桜花「ああ、ボスの力でちゃんと3カウント取ったので」

桃野「頑張りました。ありがとうございます」
5、HIRO'e引退LAST LONGBEACH(30分1本勝負)
○HIRO'e&野崎渚(20分49秒、ジャーマン・スープレックス・ホールド)米山香織●&高瀬みゆき


waveの生え抜き2号として嘱望されていたHIRO’eが、もう一つの夢(柔道整復師)に向かうため、今大会を持って引退。当初は、8・16後楽園大会でおこなわれる予定だったが、コロナの影響で大会自体が中止に。心配された引退試合だったが、約1カ月遅れでの実現にこぎつけた。HIRO’eの最後のパートナーを務めるのは、身近な先輩として苦楽をともにしてきた野崎渚。対峙するのは、HIRO’eが節目で対戦してきた米山香織と、元タッグパートナーの高瀬みゆきが務める。
最後に入場したHIRO’e。対角コーナーの高瀬はすでに感極まった様子…。

試合はHIRO’e対米山でスタートとなる。米山も泣き顔だったが、これはフェイント。力比べの際、米山は思いきり足を踏みつけ「お前なんかとっとと辞めちまえ!」とロープにふる。これをHIRO’eがショルダータックルで突っ込んでいく。
高瀬が出ていく。HIRO’eがヘッドロックに捕らえると、高瀬はドロップキックで応戦。HIRO'eもやり返し、野崎とタッチ。

野崎は高瀬にブレイジングチョップを連発。鎌固め、顔面バン!を2連お見舞い。HIRO’eもストンピングで続く。
高瀬はエルボー弾でやり返しDDT、スタナーへ。ここで米山が出ていきHIRO’eをロープに張り付け「ひ・ろ・え・ちゃ・ん・あ・り・が・と・う」と四方に張り付けチョップ。すぐさま高瀬が串刺しドロップキックで追い打ちをかける。かわった米山も串刺し攻撃を狙うが、HIRO’eが焼豚で攻守を入れ替え、野崎と交代。

野崎は高瀬に串刺しビッグブーツ、米山には野崎式の串刺しビッグブーツをお見舞い。HIRO’eとのダブルおしゃれキックにつなげる。野崎のビッグブーツはカウント2。
米山もモンゴリアンチョップ、グルグルパンチ、クロスチョップで応戦し、高瀬と交代。高瀬は野崎に串刺しラリアット、セカンドからのジャンピング・エルボー弾でカウント2。

一方の野崎もエルボー弾からビッグブーツを敢行。ロープに走るも、高瀬がラリアットで迎撃。ならばと野崎もビッグブーツ。すぐに高瀬がショートレンジラリアットをお見舞いする。
試合が再開され、高瀬がスピアで飛び込み、米山とタッチ。すかさずセントーンでを放つ米山。HIRO’eも低空ウラカンラナで流れを変えるとロングビーチで捕獲。耐えられるとミサイル発射。スピア、サクラ落としでカウント2。バックドロップの体勢。米山が堪えてエルボーのラリーへと発展する。
HIRO’eは四方のファンに向かって気合を入れ直して、エルボー弾! するとここで米山がタイムを要求。引退セレモニーの真っ最中に、引退を撤回した米山らしい質問を投げかける。
米山「引退前に最終意思確認をしたいと思います。HIRO’eちゃんプロレス人生楽しかったですか?」

HIRO'e「楽しかったです!」

米山「HIRO’eちゃん、引退を撤回したくはありませんか?」

HIRO'e「しません!」

米山「HIRO’eちゃん最後の相手に選んでくれてありがとう!」

試合が続行となり、HIRO’eがチンクラッシャー、野崎がビッグブーツ、HIRO’eが裏カサドーラでカウント2。コーナーに登るも、米山が追いつき雪崩式のダブルリスト・アームサルト。高瀬のカミカゼを挟んで、米山がセカンドからの千豚♪を投下。高瀬もセカンドからのギロチンドロップで続く。さらに米山のダイビング千豚♪が成功するも、なんとHIRO’eがキックアウト!?
ここで米山&高瀬がダブルの攻撃。HIRO’eがスピアで迎撃し、米山にバックドロップを決めてカウント2。
20分経過。HIRO’eのジャーマンSHはカウント2止まり。だが、ここで高瀬が米山を裏切り、米山にラリアット。野崎がノアールランサーハイで飛び込むと、HIRO’eが「みんなありがとう!」とジャーマンSHへ。米山から3カウントを奪ってプロレスラー人生に終止符が打たれた。
◎引退式
コロナウイルス感染拡大防止という観点から、女子プロレス恒例の関係者からの記念品贈呈などはなし。紙テープもなし…そのかわり、後楽園の許可のもとHIRO’eのイメージカラーであるオレンジのサイリウムの使用が認められた。
まずは関係者から送られた花束の送り主の名前が読み上げられる。そのなかには浜田文子の名前も…。そして、広田興行8・9大阪大会で流す予定だったサプライズVTRとして、AEWの志田光が英語でメッセージ。さらにお母さんからの手紙も読み上げられた。
続いてwave所属選手がリングに上がり、花束贈呈。桜花社長が「waveの生え抜きとしてデビューして6年間、自由なHIRO’eちゃんでしたが、本当に、本当にお疲れさまでした!」と労いの言葉。二上会長からは退職金が送られ、思わずHIRO’eが中身を確認。最後はwaveらしい送り方として、宮崎が恥ずかし固め。所属選手が取り囲んで1枚の写真に収まった。
最後にHIRO’eが挨拶。

HIRO’e「えー、やっと引退する日が来た。いや、引退するときが来たという感じです、いまは。1回引退日が延期になり、今日という日が来るのかどうか、不安に思うことはありましたが、でも、そのぶん時間が延びたぶんだけすごく、すごく楽しい時間が増えて、プロレスをさらに好きになりました。私にとってこの延びた1カ月は無駄じゃなくて、本当にすごく大切なものになりました。そして、引退試合を終えたいま、さらにプロレスが大好きになってます。プロレスがすごく楽しいです! このような状況のなか、こうやって見に来てくださったみなさんには感謝しかないですし、こうやって今日参戦してくれた選手、そして試合はないけど見に来てくれた選手。そして、たくさん、たくさんお世話になった先輩…このみんながいなかったら、いまここにもいないし、プロレスラー・HIRO’eというものは存在しなかったなって思います。本当にみなさんありがとうございます。約6年間、短いのか長いのかわかりませんが、私のプロレス人生、悔いなく終わることができそうです。すごく、すごく楽しい時間でした。みなさん本当にありがとうございました!」
吉野希里リングアナが経歴を読み上げたあと、恒例の10カウントゴングへ。ここで会場が暗転となり、オレンジのサイリウムが点灯。HIRO’eのイメージカラーであるオレンジ色で後楽園ホールが包まれたあと、吉野リングアナ、野中美智子リングアナ、高瀬みゆき、響、雪妃真矢、米山香織、小川佳世さん(スタッフ兼元waveOG)、渋谷シュウさん(waveOG)、MIOさん(waveOG)、大石美咲さん(旧姓・大畠/waveOG)が順番にゴングを鳴らし、HIRO’eを送り出した。
そして騎馬にのってリングを一周。ファンに最後の別れを告げて引退した。
◎HIRO’e&野崎バックステージ
——引退試合終わりましたが。
HIRO’e「そうですね、なんかぜんぜん緊張してなくて、へへへへ。なんか緊張してるから逆にハイなのかもしれないですけど、最後まで本当に笑顔で終わることが出来て、本当にプロレスというものを最後まで楽しめたんじゃないかなと思っています」

——望んでいた紙テープは飛ばなかったが、逆にスペシャルな引退になったが。
HIRO’e「ねー! サイリウムですか?」

野崎「メッチャきれいだった」

HIRO’e「キレイでしたね。なんか、いまだからこそのあのサイリウムだと思うので、いつも通りだと紙テープになると思うので、こうやってすごいきれいな紙テープを飛ばしてもらえる状況になった私は、絶対いないじゃないですか、今後。だからみなさんの心に、今日来てくださった心にあのきれいな光景が私と一緒に残ってるんじゃないかなって思っています!」

——コロナ禍ということで引退も不安だったと思うが、引退ロードを完走した感想は?
HIRO’e「楽しかったです。本当にリング上でも言ったんですけど、延びた1カ月も含めてコロナで短くなった時間もそうですけど、本当にそのあとが幸せで、さらにプロレスというものに向き合って、すごく充実した時間だったんですよ。だから本当に最後の最後まで楽しかった!」

——最後のパートナーとして。
野崎「いやー、そうですね。たぶんきっと私のほうが泣きそうになってたかなって」

HIRO’e「いや、泣いてましたよ」

野崎「アレは試合前のVTRが悪い(笑)。2人で曲しか聞こえないんですけど、聞いてたら私だけ泣くという。あれは泣けましたね」

HIRO’e「いやでも私はこの引退を笑顔で終えたいと思ったんで、泣かないって思ってたんですけど、ちょっと親からの手紙って反則ですよね。あれは反則。我慢したんですけど、やっぱ気持ちは出ましたけど、最後に皆様に感謝の自分の思いを伝えられたんじゃないかなって思っています」

——最後にファンへ。
HIRO’e「えっと約6年間、プロレスラー・HIRO’e。長浜浩江の時代も含めて応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。無事に今日引退することができました。明日からは長浜浩江、一般人として生きていくのですが、たぶん皆様、いままでの私のままだったら心配が絶えないと思いますが、大丈夫って思ってもらえるような人になれるように、明日からも元気に笑顔で楽しく生きていきたいと思います」

野崎「絶対変わらないじゃん、それ(笑!」

HIRO’e「いいんです! でもこれからもファンの皆様とかかわることは減りますが、こうやって先輩たちとは絡んでいきますので、これからも大いにかわいがってください。はははははは」

野崎「図々しい!」

HIRO’e「皆様、本当にありがとうございました。幸せでした!」

野崎「お疲れさま!」

HIRO’e「ありがとうございます」