2022.01.01

「NAMI☆~Jan~2022年新春・波始め~HAVE A NICE WAVE~」

◎前説&オープニング
プロレスリングwaveが元旦興行を開催。野中美智子リングアナウンサーがお休みのため“年イチリングアナ”のパンチ田原氏が今年もリングアナウンスを担当した。前説から登場し、旧姓・広田さくらとグッズ紹介などで会場を温めた。
開始時刻になるとwave選手(桜花由美、野崎渚、宮崎有妃、旧姓・広田さくら)がリングに登場。恒例の書き初め披露からスタートとなった。

広田「皆様、さっきからよう出てくる広田でございます。改めまして、明けましておめでとうございまーす。配信をご覧の方もおめでとうございます。早速ですが、わたくしの今年の漢字が…『笑』(わらい)という漢字を今年の漢字ということにさせていただきます。合ってるよね? 理由はですね、なんだかんだ言ってもやっぱり笑うってことが最強の人間ができる行為じゃないかなと思います。何があっても笑っていられる…、笑える人っていうのは強いなと思うし、でもね、やっぱりなかなかずっと笑っているのも難しいですよね。だからこそ私はこうやって笑おう、笑っていこうと思いました。で、リング上からもみなさんを笑顔にするように、笑いを提供できるように、今年も頑張ろうと思っております。『笑い』でした!」

宮崎「皆様、明けましておめでとうございます。わたくしの今年の漢字は『壊れる』というね。この漢字にしました。この漢字を見ると、どうしても松本浩代みたいにね、思っちゃいますけど、年をとってくると考え方も硬くなったり、自分の中でこうあるべきだと思ったらそれをずっと…みたいな、曲げることはしないとか、そういう人間にならないように、自分の中での固定観念も壊していって、私のプロレスはこういうプロレスだっていう、思っていることも壊して、いろんな宮崎有妃を進化させていきたいなと思いました。なので、この漢字にさせていただきました。今年もよろしくお願いします!」

野崎「皆様、明けましておめでとうございます。わたくしの今年の漢字はコチラ、『魅』!。『魅力』の魅とかね、『魅了する』の魅なんですが、昨年の私の漢字は『進む』という字だったんですけど、本当に1年間バク進して、さらに進化をした1年だったんですけど、さらにそこにみなさんの心を引きつけられる選手になりたいという思いを込めて、『魅了する』の魅を今年の漢字とさせていただきました。今年はW.W.W.Dのトーナメントに参加していたり、1月16日、彩羽とタッグタイトルに挑戦すると決まっていて、ベルトを増やすチャンスがいきなりやって来ているので、逃さず、ベルトを増やしてどんどん魅力的な選手になりたいと思います。応援よろしくお願い致します」

桜花「皆様、新年あけましておめでとうございます。今年のwaveをよろしくお願い致します。(自分の漢字を)発表する前に発表ごとがあります!(『結婚?』の声があがると)違うよ、違う! まだ、まだ!(と全否定)先ほど前説にもありましたが、ナミイチですが、リングまわりにカメラマンが入ることになりました。なぜかというと今年のナミイチはほぼ新宿FACEに決まりました。ここでカメラマンが入らないとタイトルマッチ、写真も撮られないし、取材も来られないということになるので、FACEに致しました。2月と6月と12月以外は新宿FACEとなっております。でも、ナミイチすべて10秒動画OKです。なので5500円の10秒動画OKとなりますので、こちらは引き続き動画を撮ってください。よろしくお願いします。そしてwave、今年で15周年を迎えます。みなさんのおかげで15年経ちました。この15周年大会なんですが、8月13日、14日、この2日間で5大会やります! まだ時間とかは決まっておりませんが、こちらで5大会やりますので、ぜひみなさん…あっ、新宿FACEです。こちらでやりますので、ぜひみなさん来てください。詳細が決まりましたら発表致します。よろしくお願い致します。そして、私の今年の一文字はコチラ、ダン!(『寿』を見せると、会場から拍手。パンチ田原リングアナが『いよいよですか?』と声をかける)。いややや、結婚ではございません。今年15周年をwaveが迎えるということで、お祝い。去年はコロナでみなさん声が出せなかったり、いっぱいストレスを溜めたと思いますが、今年はコロナが落ち着いてきたら、地方大会とか行って、47都道府県これからどんどんまわっていきたいなと思います。みなさん、今年は本当にwaveのお祝いの年です。結婚もできればしたいですけど、お祝いの年なので、みなさん笑って、壊して、魅了されてください! ぜひ今年1年、waveをよろしくお願い致します」
1、新春・Future wave(20分1本勝負)
優宇&○青木いつ希(14分45秒、片エビ固め)久令愛●&大空ちえ
※フロッグスプラッシュ


プロレスリングwaveのレギュラーとして定着している優宇&青木いつ希。2022年のwave初戦は、PURE-Jの久令愛&大空ちえとの対戦となった。

先に元気な挨拶をおこなったのは久令愛。だが、青木もそれを上回る元気な声で返していく。その青木が「優宇さん、明けまして…」と呼びかけると、優宇が「おめでとうございます!」と返してハグ。それを見ていたPURE-J勢も負けじと握手をガッチリかわす。
先発は青木vs大空。青木がヘッドロックで捕獲。「潰れろーーー!」とボディープレスを放つ。優宇も同じ技で続き、素早いタッチワークでボディープレスを連発していく。

改めて優宇がジャンピング・ボディープレスを放ってカバーする。カウント2。ボディースラムを狙うが、大空が首固めに切り返す。キックアウトされると、大空が拝み渡りへ。青木がロープを揺らして妨害すると、優宇がファイアーマンキャリーで受け止める。大空は着地するも、優宇&青木でダブルのショルダータックル。おんぶ式ボディープレスからの「鏡餅!」ポーズ。これは久令愛がカットに入る。ならばと優宇がボディースラムで叩きつけ、青木と交代。

青木は「第1試合終わらせるぞ! 終わり×3!」と仕留めにかかるが、大空が抵抗してフォアアームを連発。ここから打ち合いとなるが、大空が足を踏みつけ反撃にかかる。ドロップキックを叩き込み、ようやく久令愛とタッチ。
久令愛は青木にフェースクラッシャー。そして鎌固めへ。耐えられると青木をロープに張り付けドロップキック。カウント2。

大空がドロップキック3連発で続く。カウント2。改めて拝み渡りへ。アームホイップからのドロップキックを決め、串刺し攻撃で飛び込むも…、青木が寸前でかわしてバックエルボー、フェースクラッシャー、低空ドロップキックにつなげる。カウント2。ボディースラムを放って優宇にタッチ。

かわった優宇は相手陣営の久令愛に突進。大空を孤立させると串刺しバックエルボー2連発。旋回式サイドバスターでカウント2。大空もクロスボディーを放つが優宇は倒れず。逆に優宇がセントーン。これをかわした大空が丸め込む。カウント2。コーナーホイップされた大空だったが、飛びつき回転エビ固めへ。これも返され、久令愛と交代。

久令愛は優宇にフロントキック2連発。逆水平チョップをお見舞いする。優宇もチョップで応戦。この対決は優宇がパワーと手数で上回る。すぐに久令愛もフロントキックでやり返し、キックアウトされると腕十字の体勢。三角締めに移行する。
優宇が担ぎ挙げて脱出し、ラリアットで反撃。返されると青木とチェンジ。青木は後頭部へのダブル・ニーアタック、ブレーンバスター・ホールドで追い打ちをかける。カウント2。セカンドロープからのボディープレスもカウント2止まり。

すぐに走る青木だったが、久令愛がキャッチしドラゴンスリーパーへ。なんとか青木がロープ。ならばと久令愛はケンカキック、ミサイル発射。これは優宇がカットに入る。しかしPURE-J勢もダブルのドロップキックで優宇を排除。久令愛がスピンキックにつなげる。キックアウトされるとダブルリスト・アームサルトを敢行。これもカウント2。

優宇がジョン・ウーで助けに入ると、青木が久令愛&大空に串刺しラリアット、優宇がキャノンボールにつなげる。最後は青木が久令愛にフロッグスプラッシュを投下させジ・エンド。
2、新春・コミカルwave(15分1本勝負)
○くいしんぼう仮面(14分58秒、エビ固め)旧姓・広田さくら●
※ジャックナイフを切り返して


コミカル路線を貫く旧姓・広田さくらの2022年は、くいしんぼう仮面との試合でスタート。

早速、広田が「オイ、くいしんぼう仮面よ。今日、1月1日という日に、waveに乗り込んで、オマエわかってるだろうな? いいですか、みなさん! 新春で初笑いみたいな、そんなのを期待してるかもしれないですけど、そんなのいっさいないですからねっ! いいか? リングに2人のコミカルはいらねぇんだよ!! 1人で十分なんだよ。今日、私たちのどちらか一人は泣き崩れ、ボロボロの姿でリングを降りることになるからな。覚悟しろよ!」とマイク。

ニラみ合う広田とくいしんぼう。観客は「くいしんぼう」「広田」「Tommy」への手拍子を送る。それでも2人は組み合わない。Tommyレフェリーが「ファイト!」と促すが、それでも2人は非接触。改めてTommyレフェリーが「ファイト!」「早く組め!」と促す。
それでも組み合わない2人。力のこもったニラみ合いが続く。シビレを切らしたTommyレフェリーが「いい加減にしてくれ。いらないよね?」と2人に厳重注意。広田は「オマエのせいでTommyさんに怒られたんだからな!」とつっかかると、くいしんぼうがガットショット。ようやく試合が始まる。早速、くいしんぼうが走るも、広田がカニばさみ。ボ・ラギノールからの高田純次へ。

これをくいしんぼうがガードし、逆に高田純次を成功させる。高速の串刺しラリアットを連発していくが、3発目は広田を追い越してしまい、広田が逆に串刺しラリアット。そしてスリーパーへ。くいしんぼうは「そんなのぜんぜん効かへんわ!」と、バックエルボーで脱出してみせる。
今度はくいしんぼうがサイドヘッドロック。広田もバックエルボーで脱出し、再びサイドヘッドロック。くいしんぼうがバックエルボーを放ち、串刺しバックエルボーを狙うが、かわした広田がフェースクラッシャー。

コーナーに飛び乗る広田だったが、2度転落。ブーメランアタックも、スワンダイブも失敗してしまう。場外戦となり、くいしんぼうは自分のバックエルボーの反応がイマイチ悪いことを悔しがる。お構いなしに広田が鉄柵を使った拝み渡りへ。ここで残り3分となる。
慌ててリングに戻った広田がカバーする。カウント2。くいしんぼうはブレーンバスターを狙うが、広田が首固めへ。そこから怒濤の丸め込みとなるも、いずれもカウント2。

ヘロヘロになった両者にダウンカウントが数えられるなか、残り1分のコール。カウント9で立ち上がり、広田が回転エビ固めへ。くいしんぼうが押し潰してカウント2。再び丸め込みの応酬となる。ジャックナイフを狙う広田だったが、くいしんぼうが押し潰して、今度こそ3カウントが叩かれた。敗れた広田は「今年1年ありがとうございました…」と嘆きながら退場することに…。
3、新春・プレミアムスクランブルwave(20分1本勝負)
△SAKI&清水ひかり(時間切れ引き分け)高瀬みゆき&梅咲遥△

アクトレスガールズから卒業し、ユニットColor’sとしての活動をスタートさせたgalaxyPunch!(SAKI&清水ひかり)。WAVE認定タッグ王者組として迎えた新年一発目は、W.W.W.D世界タッグ王者組の高瀬みゆき&梅咲遥(ルミナス)との対戦に。新年からタイトルホルダー同士の注目の一戦となった。

先発は清水vs梅咲。ところが高瀬が早々に割り込み、ルミナスが連係。ダブルの低空ドロップキックを決める。そうなるとSAKIも黙ってはいられない。カットに入るとそのままギャラパンが梅咲に連係。清水のサッカーボールキックはカウント2。
タッチを受けたSAKIが梅咲にフライングメイヤーからのサーフボードストレッチ。ダイヤル固めの体勢へ。だが、これは高瀬が妨害。ならばとSAKIが梅咲をロープに飛ばすが、梅咲がネックブリーカードロップで迎撃する。

高瀬が飛び出していき、SAKIにボディーシザース。「いつもより多めに回しております!」とダイヤル固めを敢行する。カウント2。自分も目がまわってしまった高瀬はタッチに失敗。SAKIをロープに飛ばそうとしたが、SAKIがカニばさみからのフロントキック。
かわった清水がサッカーボールキック。キックアウトされると変形アームロックへ。続いてコーナーホイップするも、高瀬が切り返しのドロップキック。そして清水のポニーテールを踏みつける。反撃を試みる清水がクロスボディーを狙うが、高瀬がキャッチしバックブリーカー。そして「オマエの腰が硬いことは、5年間で知ってるんだ!」と逆エビ固めへ。なんとか清水が自力でロープする。それでも攻撃の手を緩めない高瀬。「ロープなんてないんだーーー!」と叫んでコーナーに逆さ吊り。梅咲→高瀬で串刺し攻撃をお見舞いする。

清水も攻勢に転じてPKを敢行。エルボーの打ち合いのあと、高瀬が逆水平チョップ。清水は胸元へのキックで応戦する。高瀬が清水を張り付け「明けましておめでとうございます。2022発、行きます!」と逆水平チョップを敢行するが、SAKIが妨害。
ならばとルミナスはダブルのドロップキックを清水に放っていく。タッチを受けた梅咲が変形足4の字へ。

このピンチをしのいだ清水がキックで攻勢。クロスボディーで反撃し、ようやくSAKIとタッチ。

SAKIはフロントキックで梅咲に追撃。続いてカンパーナの体勢。これは高瀬がカット。ならばとSAKIはヒザ蹴りから梅咲をコーナーにセットし、ニーリフト。リバーススプラッシュを敢行する。
一方の梅咲もドロップキック、低空ドロップキックでやり返し、正調ドロップキックをお見舞い。高瀬がミサイルキック、ダイビング・エルボーアタックにつなげる。

劣勢のSAKIだったが、ギャラパンの波状攻撃で反撃開始。SAKIがフロントキックで飛び込むが、高瀬がDDTに切り返す。続くフェースクラッシャーはSAKIも回避しアトミックドロップ。フロントキック2連発でカウント2。
15分経過。ブレーンバスターの掛け合いは高瀬が制し、カミカゼからセカンドからのギロチンドロップを投下すると、続く梅咲が旋回式ダイビング・ボディープレス。高瀬がカバーしカウント2。コーナーに登るも、SAKIが足止め。雪崩式ブレーンバスターにつなげる。

今度はSAKIがコーナーへ。高瀬が雪崩式ブレーンバスターでやり返す。すぐに突進するも、SAKIがフロントキックで迎撃し、両者大の字。同時にチェンジとなる。

清水vs梅咲のマッチアップに。梅咲のドロップキックを清水がかわす。読み合いの攻防となり、梅咲がドロップキック→ミサイルキックにつなげる。カウント2。
走る梅咲に清水がカウンターのジャンピング・ミドル。延髄斬りは梅咲もかわしてジャーマンの体勢。これを前方回転で切り返した清水がフットスタンプ。バズソーキック、ブレーンバスター・ホールドにつなげる。

キックアウトされると清水はハイキックから走るが、高瀬がラリアットで妨害。ルミナスがダブルのヘッドハンター、合体のアラバマスラムにつなげる。カウント2。残り時間が少なくなるなか、焦る梅咲と清水。梅咲のフロントキックはカウント2。ドロップキックからブレーンバスターにつなげる。これもカウント2止まり。続くダブルリストアームサルトを清水が切り返したところで時間切れを迎えた。

試合後はノーサイド。元アクトレスガールズの高瀬、SAKI、清水は握手をかわしてリングを降りた。
4、新春wave of waves~波・今昔物語~(15分1本勝負)
○桜花由美(12分24秒、エビ固め)野崎渚●
※ビッグブーツ禁止マッチとなる。

昨年15周年を迎え、レジーナとして2022年をスタートさせた野崎渚と、同じく昨年20周年を迎え、今年はwave15周年に向けて勢力的に動く桜花由美の闘い始めは、ビッグブーツ禁止マッチに。ともにビッグブーツを得意技としているだけに、どちらにとっても不利な展開が予想される。

試合前にはパンチ田原リングアナが詳しくルール説明。ビッグブーツを出した場合、1回につき1万円の罰金が科されるだけでなく、レフェリーがビッグブーツをみなした場合も回数に数えられることをアナウンス。ビッグブーツからのフォールも当然、無効となる。なお、合計回数は試合終了後に発表される。
試合前に両選手がお財布をレフェリーに預けてゴング。ロックアップで慎重に組み合う両者。桜花がビッグブーツではなくショルダータックルを放てば、野崎はドロップキックで応戦する。

そして野崎がブレイジング・チョップを連発。堪えた桜花がワキ固めへ。さらに桜花は張り付けエルボー、フライング・フォアアームで追撃。
一方、野崎はスリーパーで形勢逆転。さらに張り付けニー、おしゃれキックで追い打ちをかける。ミサイルキックはカウント2。野崎が攻勢を敷こうとするが、振り払った桜花が至近距離からのビッグブーツを放ってしまう。だが、これはノーフォール。

試合は続き、今度はエルボー合戦に。ヒートアップした桜花が再び2発目となるビッグブーツ。ヤケになったのか、桜花はコーナーを外しにかかる。背後から野崎がスリーパーで捕獲するも、桜花はコーナーに叩きつけて脱出。しかし、Tommyレフェリーを挟んでしまい、レフェリー不在に…。
レフェリーが見ていないことをいいことに、串刺しビッグブーツ。さらにもう一発ビッグブーツをお見舞いする桜花。野崎もビッグブーツでやり返し、ラリーとなる。そしてザキゴエを放つ。
野崎はリング下のTommyレフェリーを見つけ、「Tommyさん見てないよね? 早く、早く!」とリングに戻す。野崎はランニング・ダブルニーアタック、ノアールランサーと畳みかける。カウント2。なおも走る野崎だったが、桜花がカウンターのネックハンギングボムからDDTにつなげる。カカト落としはカウント2。ダイビング・サンマドロップ2連発も返されると、ポキへ。
野崎はリング下のTommyレフェリーを見つけ、「Tommyさん見てないよね? 早く、早く!」とリングに戻す。野崎はランニング・ダブルニーアタック、ノアールランサーと畳みかける。カウント2。なおも走る野崎だったが、桜花がカウンターのネックハンギングボムからDDTにつなげる。カカト落としはカウント2。ダイビング・サンマドロップ2連発も返されると、ポキへ。
走る野崎に桜花がビッグブーツで迎撃。これはノーフォール。野崎も手つなぎ式ビッグブーツ、ノアールランサー・ハイにつなげる。キックアウトされるともう一発ノアールランサー・ハイを狙うが、かわした桜花がビッグブーツ。スリーパーを狙う野崎を振りほどいた桜花がビッグブーツ。丸め込みを狙う野崎だったが、切り返した桜花がガッチリ丸めて3カウントを奪った。
試合後、パンチ田原リングアナウンサーがビッグブーツの回数を発表。「野崎選手、1回。桜花選手6回」とコールされ、野崎が1万、桜花が6万円を支払うことに…。勝った桜花だったが、なんとも悔しい結末となった。
なお、徴収された罰金は二上美紀子会長のヒザの手術代の一部となるとのこと。
5、W.W.W.D世界エリザベス選手権試合 (60分1本勝負)
<挑戦者>○宮崎有妃(16分32秒、片エビ固め)米山香織●<王者>
※囲碁盤上への直伝デスバレーボム。もう1人の挑戦者はミス・モンゴル。米山が2度目の防衛に失敗。宮崎が第8代王者となる。


昨年12月に桜花由美からW.W.W.D世界エリザベス王座を奪取した米山香織の2度目の防衛戦は、宮崎有妃(42歳)、ミス・モンゴル(45歳)を迎えてのハードコアルールに。宮崎はこれが2020年2月以来2度目の挑戦。ミス・モンゴルはこれが初挑戦となる。

最初に入場したモンゴルはチェーンと有刺鉄線バットを持参。宮崎はパイプイスのみで現れるも、リング下からラダー、碁盤を持ち出す。さらにトロフィーが置かれていたテーブルをリング内へ。最後の登場となったエリザベスの米山は、避難リュックの中にピコピコハンマー、そしてボディーボードを持参するが、挑戦者たちの物騒なアイテムにすでに困り顔。
最初にモンゴル、宮崎がイスを手にすると、米山は急いでヘルメットを装着。「ちょっと待ってください。こんな危険な闘いはもうやめましょう! いまならまだ間に合います。そのイスを置いてください」と説得にかかるも、宮崎&モンゴルがロープに飛ばす。
そのままリング下に逃げ込む米山。リング上は宮崎vsモンゴルとなる。イスチャンバラを繰り広げる両者。宮崎がラリアットを叩き込むと、米山が背後からピコピコハンマーでカットに入る。宮崎は「オマエ舐めてるのか!」と襲いかかろうとすると、リュックの中からスマホを取り出しライト攻撃。すかさず丸め込むがカウント2。
米山はモンゴルにもスマホのライト攻撃。これはモンゴルも読んでおりラリアット。すかさずテーブルをコーナーにセットする。コーナーホイップしようとするが、米山も必死に抵抗。ならばとモンゴルはテーブルに米山の額を強打させ、チェーンを持ち出すが…宮崎がイスで妨害する。
宮崎はモンゴルにイス上へのDDTを狙うが、米山がイスをすっと引いて「危ないですよ!」と阻止。今度はモンゴルが宮崎の上にイスを乗せてセントーンを狙うが、これも米山がイスを取り除く。

ヒートアップする宮崎とモンゴルだったが、危険なアイテムを米山が撤去していく。おかげでリング上は有刺鉄線バット、チェーンなど数種類のみに…。
宮崎のチェーン、モンゴルの有刺鉄線バットを回避していく米山。さらにイス攻撃はヘルメットで防御することに成功する。

ここでモンゴルは米山を誘ってダブルのブレーンバスター。すかさず米山が宮崎にセントーンを投下。モンゴルはセントーンwithチェーンで続くも、米山が横取りカバーでカウント2。
ならばとモンゴルはテーブルをコーナー付近にセットし、宮崎をその上へ。チェーンを腹部に載せてコーナーに向かう。追いかけた宮崎が雪崩式ブレーンバスターでテーブルクラッシュを狙うも、米山がテーブルを撤去し阻止。

怒った宮崎&モンゴルは米山にダブルのショルダータックル。米山も2人をアームホイップで場外に投げ飛ばし、プランチャ・スイシーダを狙うが、これは不発。
その間に宮崎とモンゴルはラダーとテーブルをリング内に戻す。今度はイスを持ったモンゴルと宮崎に挟まれた米山。「もうダメだーーー!」と嘆くも、なんとかかいくぐることに成功。勢いでイスを手にしてしまうが、手放してモンゴリアンチョップ。

宮崎が出て行き、米山に碁盤へのボディースラム。モンゴルには碁盤上へのDDTをお見舞い。さらに宮崎は立てかけたラダーに米山をブレーンバスターで投下する。そしてラダーの上に登るが、モンゴルも反対側から登って雪崩式ブレーンバスター。これは米山がカットしカウント2止まり。
意を決した米山が「怖いけど、行くぞー!」とラダーに登るが、反対側からモンゴルが登ると「やっぱり怖い!」と降りていく。すかさず宮崎がラダーごと押し倒し、米山&モンゴルにダブルハンドのラリアットをお見舞いする。

さらに宮崎はモンゴルの上にイスを投下。その上に米山をボディースラムで落としてカバーする。カウント2。すぐさま宮崎はイス上に米山をボディースラムで叩きつけ、イスでサンド。ムーンサルト・プレスを放つ。寸前で逃げた米山が回転エビ固めへ。カットに入るモンゴルが有刺鉄線バット。これをかわした米山が「危ないですよ!」と有刺鉄線バットを奪うと、モンゴルは宮崎を羽交い締めにして米山を呼び込む。米山がフルスイングするも、これはモンゴルに誤爆してしまう。
チャンスと読んだ宮崎が米山にイスの上へのえびす落としを敢行。モンゴルがカット。ならばと宮崎は有刺鉄線バット奪って、モンゴルを排除。そして改めて碁盤上への直伝デスバレーボムで米山から3カウントを奪った。
◎エンディング
ベルト授与式がおこなわれ、ワールド女子プロレス・ディアナを代表し、梅咲遥が認定証を代読。宮崎が第8代王者に認定された。

宮崎「ヨイショ…(碁盤に座る)。みなさん、本日は元日wave女子プロレス、闘い始めご来場、誠にありがとうございます。あの…本当はね、ハードコアっていうルールを付け足して、でも、それでもエリザベス選手権やっていいって言っていただいたディアナさん、本当にありがとうございます。絶対ダメって言われるって思ったんですけどね。言ってみるもんなんだなっていう。今日は本当に元日なのにこんなにも集まっていただいて本当にうれしいです。みなさんも上がっていただきましょうか…?」
そこに現れたのは、昨年アイスリボンを退団した世羅りさ、宮城もち、藤田あかねの3選手。女子プロレス界初のハードコア&デスマッチに特化したユニットを立ち上げることを発表しており、1・16秋葉原でのプレ旗揚げ戦が決まっている。

世羅「ちょっと待ったー! プロレスリングwaveに起こしのみなさん、そしてwaveのみなさん、はじめまして。我々、本日から始動となりましたハードコア&デスマッチ女子プロレスユニット“プロミネンス”と申します。本日から始動ということで、早速やって来ちゃいました。このリング、たくさんの選手と当たれて、新しいことがやれる、そう聞いてやって参りました。宮崎さん、さきほどの試合見させていただきましたけど、ハードコアお好きですよね? ぜひ我々ともよろしくお願いします」
宮崎と握手をかわす。すかさず広田が止めに入る。

広田「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って! なに握手してるんですか! ダメですよ。アホか! waveはな、ハードコア団体じゃねーんだよ。コミカル団体なんだよ!」

世羅「えっ、そうなんですか?」

広田「勘違いするんじゃねーよ。誰だ、そのガセ情報を流したヤツは! これはたまたまですよね? たまたま。こうなってるだけなんだよ!」

世羅「え? あっ、ハイ…。そうなんですか?」
広田「オマエらそうやってな、上がって来て荒らしてよ、宮崎さん勝ったおめでとう、ワーって言ってるときにな、こうやって乗り込んできて、覚悟できてるのか!?」

世羅「覚悟できてますよ!」

広田「それでな、宮城もち! オマエ、伝線したストッキングで上がってんじゃねーぞ!(会場大爆笑)オイオイオイオイ! 何がハードコアだ! コノヤロー! ストッキング伝線させて来やがってよ。オゥオゥオゥ、わかったよ。でもな、元旦にここ目指して来てくれて、それは感謝するよ。わかった、やってやるよ。コミカルにケンカ売ってきたんで、やってやりますよ!」

宮崎「コミカルにケンカ売ってきたよね。そういうことか! ダマされるところだった」

広田「ダマされちゃダメですよ。コミカル団体ですからね。いい? 私にはな、今日バックエルボーだってついてるんだから!」

そこに桜花由美社長も加わる。

桜花「早くやりたいでしょ? 次、ウチの大会1月16日大阪、どうでしょうか? そこでどうでしょうか?」

世羅「すみません。その日、自分たちプレ旗揚げ戦をやる日でして、すみません…!」

広田「延期しろ、延期!」

世羅「チケット完売してまして、すみません!」

広田「それはよかった」

世羅「ありがとうございます」

桜花「じゃあ日程は追って連絡するよ」

世羅「ありがとうございます。楽しみにしています」

桜花「じゃあウチに出てこいよ」

世羅「はい。ハードコアもですけど、コミカルもですけど、ここのチャンピオンってどなたですか?」

広田「おお、私だ!」

世羅「えっ? そうだったんですか?」

広田「(野崎がリングに上がると)ああ、オマエか…」

世羅「そのベルトも自分たち、興味があるのでぜひよろしくお願いします」

野崎「オッケ、私も楽しみにしています」

世羅「また来ますから。絶対に待っててくださいよ」
ここでプロミネンスが退場。最後はwave勢を代表して広田が大会を締めくくった。
◎バックステージ
――新年一発目、waveという団体を選んだのは?
世羅「あのー、1日に興行やってるところを見させていただいてて、waveさんやってるじゃないすか、と思って」

藤田「しかもハードコアやってるっていうから」

世羅「ハードコアやってるって聞いて、これは行くしかないでしょ、乗り込むしかないでしょと思って。今日から始動なので、今日から動かないと意味が無いと思って、waveさんに上がらせていただきました。まあ、ここには本当いろんな団体の選手、たくさんの選手が上がっていて、今日みたいなハードコアもやるし、本当なんでもやってらっしゃるイメージなので、自分たちもね、何でもやると言って飛び出たからにはwaveさんのような団体が理想でしたので、このリングを選ばさせていただきました」

――宮崎さんのハードコアを見てどう思った?

世羅「ちょっと似たモノは感じますよね。我々もハードコア、デスマッチやるんですけど、意図せずしてコミカルにはなってきてしまっていたので、今日見ていて、なんかあの中、入れるなと思いましたし、ちょっと今日はいろんなアイテムがあったと思うんですけど、囲碁の碁盤? 囲碁盤? アレは…」

藤田「アレはね、やばい」

世羅「いや凄いな、と。考えるモノが違うなと思ったので。そういうところもね、自分たちもいいな、やりたいなというのがありますね。ぜひ、ぜひぜひっていう感じになっています」

藤田「入りたくなっちゃった」

世羅「本当は試合に乱入したかったです」

――ハードコア以外に、コミカルを要求されたら?

宮城「コミカルは私に任せてください! なんてったって伝線してますから! めっちゃ格好よく…新年なので気を引き締めて、もちろん行くつもりだったのに、私のせいでコミカルが出てしまったー!」

世羅「さすがだー!」

宮城「やばいぞー、新年から」

世羅「新年から順応性、高いですね」

宮城「高いよ。コミカル団体に上がるからには、ちょうどいいんじゃないですか?」

世羅「仕込み?」

宮城「仕込みじゃない! いいですか、ハードコアもできて、伝線もできる。これ以上最高なモノはないんじゃないですか?」

世羅「最高ですよ」

宮城「だって(2人を指して)ハードコアできるでしょ、デスマッチできるでしょ? 伝線もできる!」

藤田「誰でもできる、伝線は!」

世羅「waveさん一発目、まだ日程は調整ということですけども、我々ね、ハードコアが来るのか、コミカルで来るのか、伝線が来るのかわからないですけど、本当に楽しみにしております」
◎バックステージ
――見事、ベルトを奪取しました。
宮崎「えっと、前から私ってあんまりそういう選手いないし、口にもしないと思うけど、ベルトって興味なくて、でも、自分がやりたいことの向こう側にベルトがあるなら、それでベルトが取れれば、それは願ったり叶ったりみたいな、嬉しいことでもあるので、こんな言い方アレなんですけど…、なんて言うんですかね。この試合がハードコアじゃなかったら、私たぶん『なんでやらなきゃいけないんだろう?』って思う気持ちだったと思うんですけど、前に米山とPURE-Jのシングルベルトをwaveでチャンピオンシップやったときもそうなんですけど、米山ってすごく頭のいい選手で、ハードコアやったことないって言ってて、でも、あの頭のいい子だから考えてくると思ったら、意外にもただビビってただけっていう。米山の意外な一面を見たな、と。ミス・モンゴルは同期で、いままでそんな闘うことなかったので、一発目に会社から元旦の試合モンゴルとハードコア、と。あの子はガッチガチのFMW出身で、そういう試合ばかり見てきたし、得意分野。っていうのはわかっていたので凄い楽しみでした。waveのリングに有刺鉄線バットがあるっていうだけでゾクゾクしましたね。あんなのなかなか持ってない。女子で持っている人いないんじゃないかな? しかも年季の入ったモノなので、ワクワクしました。またモンゴルとはね、シングルでハードコアもやりたいし、3WAYは私は結構、得意分野だと思っているので頑張って守っていきたいです。40歳以上…次は誰だろう? 楽しみにしています!」

――防衛戦はまたハードコアでやりたい?

宮崎「どうなんですかね? 今回はハードコアの試合に米山が割って入ってきたので、私とモンゴルはもうハードコアの心になってたから、だけど私一人で次やる2人がやりたくなければ、それはただの私のエゴだと思うので、今日乱入してきた人の中にも40代いないし、まあハードコアがやりたい人いたら、ハードコアでやりたいです。でも、もう2人がイヤならもう私は『わかりました』っていう。3WAYも好きなのでね、ハードコアも好きだし。そうですね、やらないかもしれない。わからないです」

――試合後に入って来た3人については?
宮崎「ハードコアっていうか、あの子たちはデスマッチを凄くやっているので、たぶん覚悟があるっていう、ビビりながらやる子たちじゃないので、楽しみです。やりたいなと思いました。でも広田に言われて、コミカル団体だと言われれば、私ってガッチガチのハードコア…倒すためだけのハードコア…私たちのハードコアってなんかそこにちょっと楽しいことがあったり、コミカルハードコアっていうか。そんな感じにはなっているので、あの子たちはそういうの、やったことあるかもわからないし、こっちの刺激も与えたいし、向こうからの刺激も受けたいです」

――ひとまず次回はあの3人とハードコアで?

宮崎「やりたいですね。今日来たばかりで、16日もなくなってるし。16日ああいう感じでマイクやったから私&広田vsどっちかかと思ったら向こうがダメなんで、次ね、やりたいですね。別にハードコアじゃなくても、コミカルをしっかり味合わせたいな」

――囲碁盤は、あれはいつ思いついた?
宮崎「囲碁盤です。アレは私が思いついたんじゃなくて、HIRO’eちゃんの持ち物だったんです。んで、こないだ、なにかの大会で葛西さんとやった試合で、鳥越アズーリの大会かな(21年10・10新木場)。あのときはじめて出したんですけど、碁盤を。その前にHIRO’eちゃんと遊んだときに、『家の前に碁盤があって邪魔なんですよね』って言うので、ちょうだいって言ったらくれたんです。だから私が思いついたんじゃなくて、HIRO’eちゃんが『ああいうのどうやって捨てればいいんですかね、重いし」って言ってたのをちょうだいって言っただけです。アレを使ってSNSにお客さんが出したら、囲碁のいろんな人からあまりお叱りを受けることがなく、1件はあったんですけど、それ以外は囲碁盤の正しい使い方だとか言ってすごく拡散してくれたりして、調子に乗って今日も使っちゃいました。アレ無茶苦茶重いんです。たぶんアレ高いヤツだと思うんです。ちゃんと買ったら。アレをHIRO’eちゃんが邪魔なんでいいですよってくれたんです』